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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
十番目の光
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じることが出来るのならばそれで本望だろうが。それを知りながらも戻ろうともせず今こうして反旗を翻す貴様にそれがわかるものか」
「わからんな」
 ゼクロスは即答した。
「俺は人間だからな」
「フン、人間か」
 今度は彼が侮蔑を込めた笑みを浮かべた。彼はそれを笑みに込めたのだ。
「あの様な愚かで弱いもののことを持ち出すとはな」
「貴様も人だ」
 ゼクロスは反論した。
「戯言を。俺は最早人ではない」
 タイガーロイドは嘲笑した。
「俺は人を超えたのだ。この素晴らしい身体こそがその証」
 彼はそう言うと背中の大砲を伸ばした。大砲はまるで生き物の様に巨大化した。
「人は所詮脆いもの。この力の前には為す術も無い」
 砲身をゼクロスに向ける。
「これからは我等があの愚かな生き物を支配するのだ。この絶大な力をもってしてな」
 そう言うと砲撃を開始した。
「ムッ!」
 それはゼクロスに向けられていた。ゼクロスは咄嗟に右に跳んだ。
 砲撃はそれを追うように続けられる。ゼクロスはそれを横に跳びかわす。
「どうだ、この力」
 タイガーロイドは砲撃を続けながら満足そうに言った。
「人にこの力は無い。俺はバダンにこの力を授けられた」
 半ば恍惚としている。
「俺はこの力を授けられるべき選ばれた者なのだ。貴様に死ぬ前に教えてやろう」
 そう言うと砲撃を一旦止めた。
「この最大出力の砲撃でもってな」
 不敵に笑った。
「死ね、ゼクロス。あの世で自分の愚かさを悔やむんだな」
「・・・・・・愚かだな」
 ゼクロスは静かに言った。
「何っ!?」
 さしものタイガーロイドもその言葉に動きを止めた。
「愚かだと言ったのだ」
 ゼクロスはその静かな声のまま再び言った。
「貴様は力を得ただけで人間を超えたと思っているからだ」
 彼の声はその場を冷たく支配した。
「それ程力が素晴らしいか」
 彼はそう言うと構えを解いた。
「ならばその力とやらを見せてみろ」
 彼はタイガーロイドに対して言った。
「・・・・・・何を企んでいる」
 タイガーロイドは警戒しつつ言った。
「何も企んではいない。その力とやらを見せてみろと言っているんだ」
 彼は構えを解いたままである。
「・・・・・・記憶を取り戻した副作用か。気が狂ったらしいな」
 彼は侮蔑の色を込めて言った。
「ならば俺の真の力を見せてやろう」
 彼は再びゼクロスに照準を合わせた。
「そしてそれを冥土の土産にするがいい」
 砲身が赤くなる。今砲弾が放たれようとする。
「・・・・・・来い」
 ゼクロスは構えを取らない。仁王立ちしてその砲撃を見ている。
「死ねっ、ゼクロス!」
 砲弾が放たれた。その衝撃は今までのとは比べものにならない。その衝撃で砲弾を放ったタイガ
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