十番目の光
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ないというのに」
暗雲が髑髏の形になっていく。
「貴様にはその闘志に敬意を表し一つ褒美を与えることを約束しよう」
髑髏が無気味に笑った。
「この世で最もおぞましい死、をだ」
「・・・・・・それがどうしたというのだ」
ゼクロスはそれを聞き流した。
「俺は死など怖れはしない。そして死ぬ筈もない」
彼は言葉を続けた。
「俺はバダンを滅ぼすまでは死ぬことはない。それだけはよく覚えておけ!」
彼は上の髑髏を指差して叫んだ。
「フフフフフ、まだ言うとはな」
首領はそれでもまだ笑った。やはり彼は悪であった。その心の奥底にあるものは悪しかなかった。何処までも自らの
心の奥底にある邪なものを覆い隠そうとはしなかった。
「どうやらこれからは益々面白くなりそうだな」
そう言うと彼は一旦言葉を切った。
「我がバダンは日本から一旦撤退する。だがこれは終わりではない」
髑髏が更に大きくなった。それは天空を覆わんばかりであった。
「今から我等は世界各地で攻勢を開始する。そして世界を手中に収める」
「何っ!」
これには全てのライダーが思わず叫んだ。
「我が手足である側近達がその指揮を執る。君達にこれが防げるかな」
「何度も戯言を。そんなものは全て打ち砕いてやる!」
ライダー達は叫んだ。
「貴様等の野望は必ず潰える運命にあるのだ!」
「そうか、ならばやってみるがいい」
首領は彼等に対し言った。
「バダンの力、それを死をもって教えてやる」
そう言うと首領は言葉を止めた。
「ライダー諸君、それではまた会おう」
首領はその気配を消していった。
「フハハハハハハハハハ・・・・・・」
暗雲が消えていく。そして上空の髑髏は何処かへ掻き消えていた。
これが新たな戦いの幕開けであった。ライダー達は再び世界に散った。そしてバダンとの何時終わるとも知れない死闘の新たな幕が開いたのであった。
十番目の光 完
第二部 完
2004・3・7
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