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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
甦りし記憶
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「何度も申し上げていますが。人は奴隷でしかないと」
 彼は澄ました声で返した。
「貴様・・・・・・!」
 ゼクロスは怒りを爆発させた。そして念じた。
「爆発しろ!」
 すると先程怪人に向けて投げ付けたものが不意に爆発した。
「ウォッ!?」
 それは怪人の右半分に付着していたものだった。ヤマアラシロイドは爆発に巻き込まれた。
「グググ・・・・・・」
 だがそれでも致命傷にはならなかった。大怪我を負いながらもまだ立っていた。
「手裏剣だけではなかったのですね」
「衝撃集中爆弾だ。これの存在を忘れていたな」
 ゼクロスはヤマアラシロイドを睨んで言った。
「俺が念じた時に爆発するようになっている。貴様とてこの衝撃には耐えられまい」
「フッ、それはどうですかね」
 怪人は傷付きながらも背中から槍を引き抜いた。
「誇り高きバダン怪人軍団、そのリーダーである私を甘く見てもらっては困ります」
 そう言うと槍を構えた。
「そうか」
 ゼクロスはそれを見ると先程とはうって変わった落ち着いた声で言った。
「ならば俺も甘くは見ない。貴様を完全に破壊する」
 そう言うと構えを取った。
「フフフ、出来るのですか貴方に」
 ヤマアラシロイドは槍を構えて下に降りて来た。両者は林の中で対峙する。
 互いに隙を窺う。下手に動いた方が負けである。
 先に動いたのはゼクロスであった。手裏剣を次々と投げる。
「最早その程度!」
 ヤマアラシロイドは手裏剣の動きを見切っていた。上に跳んでかわす。
 しかしそれはゼクロスの計算通りであった。怪人の動きに合わせ右手を構える。
「喰らえっ!」
 右手からレーザーを発射した。それは赤い光となり怪人に襲い掛かった。
 それはさしものヤマアラシロイドもかわせなかった。光線は一直線に怪人の腹を貫いた。
「ガハッ!」
 腹を貫かれたヤマアラシロイドは地に落ちた。そしてそのまま血を噴いた。
「ま、まさかレーザーまで装備しているとは・・・・・・」
 人間の姿に戻った。そして呻き声を漏らしながら立ち上がる。
「俺の身体は全身に武器が装備されている。それを考慮に入れなかった貴様の責任だ」
 ゼクロスは起き上がってきたヤマアラシロイドに対して言った。
「グッ、確かに・・・・・・」
 彼は死の苦しみに苛まれながらも答えた。
「覚悟はいいな?姉さんの仇、今とらせてもらう」
 ゼクロスはそう言うと身構えた。
「フッ、私が貴方に倒されるということですか!?」
 彼はそれに対して皮肉っぽく笑った。
「そうだ。せめて苦しまずに死なせてやる」
 ゼクロスはレーザーを放とうとする。だが怪人はまだ皮肉を込めた笑みを浮かべている。
「生憎ですね。私は誰にも倒されるつもりはありませんよ」
「何!?」
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