失われた記憶
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を聞き考え込んだ。
「核兵器や細菌兵器より恐ろしいものか?だとしたら何だ?」
「ゼクロスと同じ改造人間じゃないのか?それが何かまではわからないが」
彼等は自分の考えを出してみた。だが結論は出ない。
「どちらにしろ絶対に開発を許してはいけないものなのは確かだ。それに彼等には強力な改造人間達がいる」
九人のライダー達はそれに対し頷いた。事実彼等は日本各地で彼等と戦っていたからだ。
「しかも連中は再び生き返るとか言っていたな。再生してくるみたいだな」
一文字が言った。
「それもかなりの技術があるみたいですね。今までを見ていると」
結城が言った。事実彼等は世界各地でこれまでの組織の怪人達を相手にしているのだ。
「今までの組織よりも遥かに高度な技術を持ち強大な戦力を持っている・・・・・・。ゼクロスもその一つに過ぎなかったというのか・・・・・・」
筑波は村雨を見て言った。
「俺達が相手をしたのは連中の戦力のほんの一部だけのようだな」
城が顔を暗くさせて言った。それは普段の彼からは想像で出来ないものだった。
「そうだ。彼等は今までの組織の大幹部や改造魔人達を蘇らせている程だ。おそらく彼等もすぐに行動を移す。恐ろしい事になるぞ」
「あの連中が・・・・・・。厄介だな」
神が表情を険しくさせて言った。
「ええ。一人でも一筋縄じゃいかない連中だというのに」
沖はメガール将軍を思い出して言った。アメリカでの彼の言葉が脳裏から離れない。
「そして今は彼をどうするかという問題もあるな」
志度博士は村雨を見下ろして言った。
「そうだな。それは彼が目を覚ましてから話し合おう」
海堂博士もそれに同意した。ライダーも立花達もそれに頷く。場は深刻な空気に支配され続けていた。
その城南大学のある建物の屋上である。ここに一人の男が立っていた。
「ようやく見つけましたよ」
あの黒衣の男だ。ライダー達がいる建物を見下ろし微笑んでいる。
「丁度ライダー達も揃っているようですし」
口の両端を吊り上げる。耳まで裂けた。
「同志達の仇、取らせてもらいますか」
眼の色が変わった。赤く変色した。
「待て、ジェライント=ブリックよ」
後ろから声がした。
「暗闇大使、今の私の名はヤマアラシロイドですよ。怪人軍団のリーダーのね」
男は後ろを振り返らずに言った。
「そうだったな、これは申し訳ない」
暗闇大使が現われた。軍服に身を包んでいる。
「いえ、謝れることはありません。人であった時の名もそれなりに気に入っておりますので」
彼はそう言うと後ろへ向き直った。
「ただ今はヤマアラシロイドが私の名ですので。それは覚えておいて下さい」
「わかった。ところでヤマアラシロイドよ」
「ハッ」
ヤマアラシロイド
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