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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
失われた記憶
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、か。それは幾ら組織が変わっても変わらないな」
 谷はそれを聞いて忌々しげに言った。
「そうだ。それが彼等の本質なんだ」
 志度博士は深刻な表情で言った。
「人を兵器に作り変え自らの野心に利用する。ショッカーの時からそれは変わっていない」
 伊藤博士は暗い顔のまま唇を噛み締める様に言った。
「彼はバダンの最強の兵器として作られたライダーを倒す為のな」
「俺達を・・・・・・」
「そうだ。それはバダン結成の時から考えられていたのだ。そのボディとなったのが彼なのだ」
 伊藤博士はゼクロス、いや村雨に顔を向けた。
「元々彼を改造する予定だったらしいが事故に遭いそれが早まった。そして私が改造手術を行なったのだ」
「そして俺達の前に現われた」
「俺達のデータを生かして。だからあんなに強かったのか」
 ライダー達はゼクロスを見て言った。
「その時君達に受けたダメージが思わぬ方向へ向かったのだ。彼はそのショックでほんの僅かだが感情を取り戻した」
 彼は暗い表情を消して真摯なものにして言った。
「私はそれにかけた。彼と共に基地を脱出した。これ以上バダンに手を貸すのは耐えられなかったのだ」
 彼は言葉を続けた。
「そして・・・・・・」
 一呼吸置いて言った。
「彼の消された心と記憶を取り戻す為に。私はここまで来たんだ」
 彼は言葉を続ける。
「バダンの改造人間達に取り囲まれもした。そしてここに来るまで色々とあった。彼の消えた感情を再び取り戻しながらな」
 その目にふと温かい光が宿った。
「彼を改造したのは私だ。その罪はわかっている。だからこそ彼の心と記憶を取り戻したいんだ。そして・・・・・・」
 一瞬言葉を詰まらせた。
「彼が正義を知りその為に戦うならば私は喜んでそれに協力したい」
 そう言って村雨を再び見た。
 村雨はまだ眠っている。博士達が何を話しているのか知らない。だが博士は話を続ける。
「記憶を取り戻した時彼はそれにより絶望したり憎悪に震えたりするだろう。しかしそれを乗り越えて欲しい。かって君達がそうであったように」
 そう言ってライダー達を見た。彼等はそれに対して頷いた。
「つまり貴方はバダンと戦うつもりなんですね」
 風見が彼に問うた。
「ああ、そのつもりだ。彼等を放っておいては世界は恐ろしい事になる」
 博士は真摯な顔で言った。
「彼だけじゃない。他にも恐ろしいものを作ろうとしている様だしな」
「恐ろしいもの・・・・・・!?」
 一同それを聞いて眉を動かした。
「それは一体何ですか?」
 本郷が尋ねた。博士はそれに対して首を横に振った。
「残念だがそれは私にもわからない。だが暗闇大使が私に語った事があるんだ。バダンは究極の兵器を生み出す、とな」
「究極の兵器・・・・・・」
 皆それ
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