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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
拳砕ける時
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出す。だがそれは互いに撃ち合い衝撃を辺りに撒き散らすだけだる。
 実力は伯仲していた。その為二人は互いに相手へダメージを与えられない。
「な、何て奴だ、スーパー1と全く互角の腕だなんて」
 チョロはアメンバロイドの拳を見て思わず呟いた。
「こんな強い奴は玄海老師か弁慶さん位だ。こんな奴がいたなんて・・・・・・」
 アメンバロイドの拳はスーパー1のそれに対して全くひけをとらない。スーパー1と互角に戦っている。
「どうした、ファイブハンドは使わないのか?」
 彼はスーパー1に対して言った。
「五つの腕、あれを使えば俺との闘いも有利に進められるのではないのか?」
「・・・・・・今は使わん」
 スーパー1はその言葉に対して言った。
「ほほお、何故だ?」
 アメンバロイドはその言葉に対して問うた。
「俺は拳法家としての果し合いを受けた、ならばこの銀の腕だけで闘わなければならないからだ」
 スーパー1はそれに対して答えた。その言葉には彼の心があった。
「・・・・・・そうか」
 アメンバロイドはそれを聞いて言った。
「あくまで拳法家として闘うのか。その為に不利になるかも知れんというのに」
 彼は意味ありげに言った。
「不利にはならない、俺のこの拳には正義が宿っているからな」
「正義が宿っているかどうかは知らんが」
 彼はそう言うと間合いを離した。
「貴様があくまで拳法家として闘うのなら俺もそれなりの闘い方がある」
「何っ!?」
 スーパー1は彼の眼が光ったのを見た。
「まさか・・・・・・」
 チョロはそれを見てビクッ、とした。やはり汚い策を使ってくるのではないかと思った。
 だがそれは杞憂だった。アメンバロイドは自分で脇の下にある四本の脚を引き千切ったのだ。
「なっ・・・・・・!」
 これにはスーパー1もチョロも驚いた。その脚は彼にとって重要な武器だというのに。
「貴様が拳法家として闘うというのなら俺も拳法家として闘おう。それが拳法家の闘いだ」
「アメンバロイド、貴様・・・・・・」
「何を驚く。俺はこの拳だけで貴様を倒せるのだ。他の武器など邪魔なだけだ。それは貴様とて同じだろう」
「ああ・・・・・・」
 スーパー1は声を漏らした。あくまで拳法家として闘おうという彼の心に思うところあったからだ。
「行くぞスーパー1、この拳で貴様を打ち砕いてやる!」
「それはこちらの台詞だ、来いっ!」
 両者は再び激突した。そして激しく拳を繰り出す。
 それは阿修羅の闘いであった。両者引くところはなく互いに拳を、蹴りを繰り出し合う。
 アメンバロイドが右の拳を突き出す。スーパー1はそこに左の手刀を出す。
「ムッ!」
 手刀が勝った。アメンバロイドの拳は右に払われた。
「ならばっ!」
 すぐに左の拳を繰り出す
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