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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
拳砕ける時
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「そういうところはそっくりだな。まあ従兄弟同士だから当然か」
 彼は指令室を後にした。そして一人基地を後にした。

 決闘の日となった。沖はチョロと共に相手が指定した草原に来た。
「そいつ来ますかね」
 空には黄色い三日月がある。チョロが風に震えながら言った。
「来る、絶対にね」
 沖は正面を見据えて言った。彼は空手着を着ている。
「今何時だい?」
「もうすぐ十二時ですね」
「そうか。もう来る頃だな」
 彼がそう言うと前から一人の男が現われた。拳法着を着ている。あの男だ。
「来たか」
 沖は彼の姿を見て呟いた。向こうもこちらの姿は確認した。
「よく俺の申し出を受けてくれた」
 アメンバロイドは低い声で言った。
「ああ、拳法家としてな」
 沖は彼の目を見て言った。
「そうか、拳法家か」
 彼は口の端を歪めて笑った。
「それはかっては俺もそうだった。かってはな」
 チョロはその言葉に眉を顰めた。
「一也さん、やっぱり」
「チョロ、静かにしてて。立会人なんだから」
 沖はそんな彼を嗜めた。
「俺は今はバダンの改造人間だ。誇り高きな」
 彼はそう言うと口元の歪みを消した。
「その誇りにかけて言おう、沖一也、いや仮面ライダースーパー1よ貴様をここで倒す!俺の拳でな!」
「一対一というわけだな」
「そうだ、そして貴様が勝ったら今まで捉えた格闘家達を解放しよう。どうだ、悪い話ではあるまい」
「ああ、その申し出改めて受けよう」
「よくぞ言った。行くぞ!」
 彼はそう言うと怪人の姿になった。
「ならば俺も!」
 沖も変身の構えに入った。

 変・・・・・・
 まず右腕を肩の高さで引いた。そして左腕は腰の高さに置き前にある。
 体が黒いバトルボディに覆われる。胸が銀色になると手袋とブーツも銀色になる。
 ・・・・・・身
 右腕を前に出す。左腕もそれに添えて出す。
 手首のところで合わせた両手をゆっくりと前に出す。そして両手首を時計回りに一八〇度回転させた。
 顔の右ォ半分が紅い眼を持つ銀の仮面に覆われる。そしてそれはすぐに左半分も覆う。

 光が消えた。そこには銀のライダーがいた。
「さて、ではそろそろ時間か」
 アメンバロイドはそう言うと立会人のチョロを見た。
「あ、は、はい」
 チョロもそれに気付いた。慌てて時計を見る。
「十二時です」
「そうか、でははじめるか」
「おお」
 二人は構えを取った。
 ジリジリと間合いを詰める。そして双方前へ跳んだ。
 拳が交差する。そして衝撃が辺りを包んだ。
「ムウウ・・・・・・」
 衝撃を受けた二人が声を漏らした。
「トォッ!」
 今度は蹴りを繰り出す。再び衝撃が二人を打つ。
「まだまだっ!」
 二人は次々と技を繰り
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