拳砕ける時
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「弱き者は支配される運命にある。そして強き者の糧となるのだ。それが唯一つ奴等が為し得る貢献だ」
「貴様っ!」
沖はその言葉に激昂した。そして拳を繰り出す。
「フン、真実を言われて怒るか。みっともない奴だ」
アメンバロイドはそれを受け止めた。受け止めたその手が黒くなる。
「所詮貴様も弱き者か。まあ良い。その首暗闇大使への手土産としよう」
目が紅くなる。そして胸が銀色に変わった。
怪人に変化した。そしてその手で沖を突き殺さんとする。
「ハッ!」
沖はその拳をかわした。そして後ろに跳び間合いを離した。
「さあ、どうする弱き者よ」
アメンバロイドの左右に戦闘員達が現われた。そして沖を取り囲む。
「ここで戦闘員達に倒されて死ぬか、俺に倒されて死ぬか、好きなのを選べ」
戦闘員達のサイが一斉に投げ付けられる。中国に伝わる武器の一つだ。
沖はそれを上に跳んでかわした。そして何処かへ姿を消した。
「ムッ、何処へ行った?」
アメンバロイド達は彼の姿を探した。その時声がした。
「俺はここだ」
アメンバロイドは声がした方を見た。そして彼の姿を見てニヤリ、と笑った。
「ほほう、その姿になったか」
そこには満月を背に壁の上に立つライダーがいた。銀の腕を持つライダー、仮面ライダースーパー1である。
「行くぞっ」
スーパー1は下に舞い降りた。そしてアメンバロイド達と対峙する。
「さて、貴様の本当の腕を見せてもらおうか」
戦闘員達が取り囲む。スーパー1はそれに対して構えを取った。
今度はトンファーを手に襲い掛かる戦闘員達。だがスーパー1はその武器を叩き潰しぎゃくにねじ伏せる。
「無駄だ、俺に武器は通用しない」
戦闘員達はすぐに全員倒されてしまった。アメンバロイドはそれを冷静に見ている。
「ふむ、どうやら噂通りの強さはあるようだな」
戦闘員を倒し終えたスーパー1はこちらに顔を向けて来た。
「だがそれだけではこの俺には勝てない。今からそれを教えてやる」
アメンバロイドはそう言うと構えを取った。今度は八極拳だ。そしてスーパー1と対峙する。
二人は同時に前に跳んだ。そして拳を出した。
拳は激しい衝撃を出して空中で激突した。辺りをその衝撃で破壊する。
両者は次に手刀を繰り出す。それも激しくぶつかり合った。
「・・・・・・先程の言葉は訂正しよう」
アメンバロイドは手刀の衝撃を顔に受けながら言った。
「噂以上の力だ。そして貴様は弱き者ではない」
「・・・・・・・・・」
スーパー1はその言葉に対し何も返答しなかった。別にどうとも思わなかったからだ。
「これ程の使い手と遭ったのは久し振りだ。ならば俺も本気を出そう」
彼はそう言うと間合いを離した。そして気をためた。
「バダン随一
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