氷の空に舞う翼
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「暗闇大使よ、日本での作戦の進行状況はどうか」
暗い一室で声がする。あの首領の声だ。
「思わしくありません。ライダー達によりこれまで八つの作戦が失敗に終わりました」
「大阪での作戦も失敗に終わったか」
「ハッ、仮面ライダーストロンガーにより。残った者達は三影英介が全て撤退させました」
「そうか、ライダーのパワーアップは予想以上のようだな」
「申し訳ありません。全ては私の責任です」
暗闇大使はそう言うと頭を深く垂れた。
「そう自分を責める必要は無い。怪人達は既に再改造に入っているのだろう」
「はい。ライダー達に敗れた怪人達は全て再改造を行なっている最中です」
「うむ、彼等が再改造を終えた時を楽しみにしているぞ」
首領は嬉しそうな声で言った。
「ところであの兵器の開発はどうなっているか」
機嫌をよくした首領は暗闇大使に問うた。
「全ては順調です。もうすぐその力を世に示すことになるでしょう」
暗闇大使もそう言ってニヤリ、と笑った。
「そうか、そして甦った怪人達とあの兵器で日本は我等のものとなるな」
「日本だけではございません。この世界が我等のものとなるのです」
彼は自信に満ちた声でそう言った。
「フフフ、大した自信だな。流石にあの男と血を分けているだけはある」
暗闇大使はその言葉に眉をピクリ、と動かした。
「首領、お言葉ですが私をあの男と一緒にしないでいただけますか」
「ほほう、何故だ?」
首領は声を少し上ずらせて彼に問うた。
「あの男は昔から力押ししか知らぬ単細胞です。しかし私は常に知略で戦ってきました」
ショッカーの時より地獄大使は前線で陣頭指揮を執ることを好む反面感情的で時として作戦を急に変更したりすることが多かった。その為ダブルライダーにそこを付け込まれ敗北を喫することが度々あった。
「フフフ、そうか。では先程の言葉は取り消すとしよう」
「有り難き幸せ」
暗闇大使は首領のその言葉に頭を垂れた。
「ところでこの日本での他の作戦はどうなっている?」
首領はあらためて彼に問うた。
「ハッ、残る二つの作戦はそれぞれ別々の怪人により指揮されています」
「その一つが日本アルプスだな」
「はい、そこにはセルゲイノフ=シュイスキー、いえタカロイドを派遣し指揮を執らせています」
「タカロイドか。あの地での行動にはおあつらえ向きだな」
「はい。あの者ならば今回の作戦を必ずや成功させましょう」
暗闇大使は自信に満ちた声と顔で言った。
「そうか、期待しているぞ」
「ハッ、お任せあれ」
暗闇大使はそう言うとその部屋を後にした。部屋を出る時入口に立つ戦闘員達が敬礼した。
「うむ」
暗闇大使もそれに対し敬礼で返す。そしてある部屋に入った。
「いるか」
そこは何かしらの研究
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