暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
氷の空に舞う翼
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室はガラス越しに下を見ることが出来る。部屋には様々な機械や機具が置かれている。
 そしてその中央には寝台が置かれている。ここにいるライダー達もあの寝台に横たわり改造手術を受けた。
 今寝台には一人の若い男が寝かされている。逞しい上半身は裸で下半身は白いスラックスである。
 男は目を閉じ眠っている。どうやら麻酔で寝かされているようだ。
「あれっ、アミーゴで博士と一緒にいた青年じゃないか」
 立花は彼の姿を見て言った。
「博士と一緒?じゃああの青年は・・・・・・」
「ああ。彼もバダンにいた」
 本郷に対し海堂博士が答えた。
「そうだ、村雨良という。私のかっての友人の息子さんだ」
「村雨?ひょっとして村雨教授のことですか」
「おや、知っていたか」
 博士は神の言葉に目を動かした。
「はい。生物学の分野で有名な人ですからね。しかし十年以上前にドライブの最中奥さんと一緒に事故死したと聞いていますが」
「ああ。確かに彼はもうこの世にはいない。あそこにいる村雨君は彼の忘れ形見だ」
「そうだったんですか。彼があの村雨博士の」
 神は下の改造室を見下ろして呟いた。
「そう、南米の大学に留学していたが今はこうして日本にいるんだ」
「その前にはバダンにいた、ですね。やはり彼も連中にさらわれたんですか?」
 風見の言葉に三人の博士は顔を暗くした。
「・・・・・・そうだ。そして私と共にここまで来たんだ」
 伊藤博士が言った。
「それで何故あそこにいる?ここにいないほはどうしてだ?」
 アマゾンが尋ねた。
「アマゾン、それは・・・・・・」
 結城が彼に言おうとする。
「まさか・・・・・・」
 皆薄々は感じていた。だが確たる判断は避けていた。それを降すのは心の奥で抵抗があったからだ。
「皆これを見てくれ」
 志度博士はそう言って数枚の大きな写真を取り出した。それはレントゲン写真だった。
「な・・・・・・・・・」
 それを見た結城以外のライダーと立花は息を飲んだ。そこには彼等がよく知る身体が映し出されていた。

筑波とがんがんじいは日本アルプスの探索を続けていた。二人で北から南に降りながら続けていた。
「やはり何もありまへんなあ」
「ああ。もしかしたら、というような場所は多いのにな」
 夜テントを張り二人はその中で話していた。
「ひょっとしたらワイ等のことに気づいてるんちゃいますか?」
 がんがんじはふとその言葉を口にした。
「どうしてだい?」
 筑波はそれについて尋ねた。
「いえ、連中も何かしら計画してたら当然ワイ等の事を警戒しますやろ。そうしたらやっぱり見つからんようにするやろしワイ等をどっかで監視しますやろし」
「そういえばそうだな。俺もハングライダーで上から探し回っているがあれはかなり目立つしな」

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