氷の空に舞う翼
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とも油断は出来ないんだ」
「流石ですな。伊達にハングライダーやってたわけやありませんわ」
「おいおい、がんがんじいだって俺との付き合いは長い筈だろう。今までこういった山で何度も活動してきたじゃないか」
「あ、そういえば。ナスカも高原でしたし」
「そう、あそこも結構ややこしいところだったしな。ここも気が抜けないぞ」
「はい」
がんがんじいは乾パンを食べながら彼に答えた。そして最後に熱い紅茶を飲む。
「それにしてもバダンはここで何をするつもりですやろなあ」
「うん、それなんだが。雪崩でも起こそうとしているんじゃないかな」
「けどそれでしたらありたきりですやろ。わいはどうも連中が何かでっかいことを企んでいるような気がするんですわ」
「でっかいことって?」
「そこまでは・・・・・・」
がんがんじいはここまで言うと口をくぐもらせた。
「ただ何となくそんな気がするんですわ。連中はネオショッカーの頃からそうした事をしますから」
「確かにな。色々とやってくれた」
東京全滅作戦にダムの破壊作戦。ゼネラルモンスターも魔神提督も派手な作戦をよく計画した。
「魔神提督の作戦は何かと奇をてらったものが多かったがな。その分苦労させられた」
筑波はあの時の戦いを思い出しながら言った。その時の経験が今の彼を支えている。
「ここで何をやるかはまだわからない。だが気を抜いてはいかないな」
「はい。連中そこに付け込んで来ますからな」
二人は食事を終えると缶詰や容器を直した。そしてすぐにその場を後にした。
「あれっ、おやっさんは?」
アミーゴに戻って来た本郷猛は立花がいないことに首を傾げた。
「あらっ、城南大学に行ったけれど」
店番をしている純子が彼に話した。
「城南大学・・・・・・。一体何の用だろう」
本郷はその話を聞いて考え込んだ。
「おい本郷、何言ってるんだよ。城南大学にすぐ集まってくれっておやっさんから言われてるだろう」
そこへ店の奥からある男が姿を現わしてきた。
「一文字」
「すぐに行こう、おやっさんが待っているぜ」
「ああ。しかし何故ここに」
「それは御前が来るのを待っていたのさ。一人より二人のほうがいいだろ」
「何言ってるのよ、さっきからコーヒーやケーキせびっていた癖に」
純子が口を尖らせて言った。
「おいおい、こんな時に本当の事を言うなよ」
「今言わなくて何時言うんですか。まったくデストロンと戦っていた時と全く変わってないんだから」
「ハハハ、一文字は相変わらずだな。まあいい、城南大学に向かうか」
「ああ」
「あっ、隼人さんコーヒー代」
「つけにしておいて・・・・・・って駄目かな」
「当然です。私そういうの嫌いなんですから」
彼にとって不運だったのは今ここにいるのが純子だっ
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