氷の空に舞う翼
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だがその大きさのせいか大振りであり隙が大きい。
「糞っ、何てすばしっこさだ」
タカロイドは肩で息をして言った。
「空中でこの俺の攻撃をかわすだけでも信じられねえってのに」
「生憎だったな。俺は元々空を飛ぶ為に改造されたライダーだ」
ライダーは怪人を見据えて言った。
「確かにな。だがまだ勝負はこれからだぜ」
怪人はそう言うと翼を大きく広げた。
「ムッ!?」
そして羽ばたいた。そこから羽根を撒き散らしてきた。
「これはっ!?」
羽根はライダーの周りに飛んで来た。そして纏わり着いてくる。
「ウッ!?」
羽根が触れた。すると肌を切った。
「どうだ、中々切れるだろう、俺の羽根は」
タカロイドは切られたライダーの身体を見て言った。
「俺の羽根は爆発したり手裏剣にしたりするだけじゃない。こうした使い方もあるのさ」
彼が話している間も羽根はライダーの身体に纏わり着きその身体を切っていく。
「一つ一つのダメージはそれ程大きくはないが全身を切る。全体のダメージは大きいだろう」
「クッ、確かにな」
羽根が全て地に落ちた。その時にはライダーの全身はズタズタに切られていた。
「これだけじゃねえぜ。これが爆弾の羽根だったらどうなる?」
その威力は尋常なものではないだろう。如何にライダーといえどひとたまりもないことは明らかである。
「最後に勝つのは俺だったな。名残惜しいがこれで終わりだ」
翼を再び羽ばたかせようとする。勝ち誇っているのかその動作はゆったりとしている。
「させんっ!」
しかしライダーはまだ諦めてはいなかった。間合いを離した。
「間合いを離そうが無駄だあっ!」
タカロイドは羽根を放ってきた。それはライダーに向かって行く。
ライダーはそれに対し両手両足を大きく開いた。そして激しく回転した。
「スカイフライングソーサーーーーーッ!」
「何ッ!」
そのまま円盤の様に回転する。そしてそのままタカロイドめがけ突き進んで来る。
羽根はその風圧により全て吹き飛ばされてしまう。そしてライダーの周りで爆発していく。
「チイイッ、そうしたやり方もあるというのか!」
ライダーは迫る。そしてタカロイドの側まで来ると蹴りに移った。
「スカイキイーーーーーック!」
蹴りがタカロイドの胸を打った。衝撃が彼を打った。
吹き飛ばされた。そして地へと落ちて行く。
背中から地面へ叩き落された。数回バウンドし倒れ込んだ。
「ガハアアアア・・・・・・」
人間の姿に戻った。胸は陥没している。肋骨が折れているようだ。
スカイライダーが着地してきた。彼の側に立っている。
「やってくれたな。まさかあんなやり方があるとは」
タカロイドは彼を見て言った。立つ事は出来なかった。気力を振り絞って言った
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