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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
氷の空に舞う翼
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思えんが。だが俺達の存在を知っているならば絶対に来る、それが奴等ライダーだ。それだけは心に留めておけ」
「わかりました」
「そして作戦の進行状況はどうなっている?」
 タカロイドは話題を作戦の方へ向けた。
「ハッ、順調です。あとは時限装置を入れ爆発させるだけです」
「よし、そうなればもうここに留まる必要も無くなる。後は本部で作戦成功の祝杯を挙げるだけだな」
「はい。ライダー共の悔しがる姿が目に浮かぶようですな」
「うむ。連中を倒すのは何時でも出来る。今は作戦を成功させるのを優先させねばな。だが」
 彼は上機嫌で話した後顔をキッとさせ戦闘員達に言った。
「ライダー達の監視は続けなければな。そして一刻も早く捜し出せ」
「わかりました」
 戦闘員達は敬礼した。タカロイドはそれを受け基地へ入って行った。
 それを岩陰から見る影があった。
「聞きましたか、今のを」
「ああ、予想通りだな。とんでもない事をかんがえているな」
 影は二人いる。岩陰で話している。
「これは悠長にやっている場合じゃない。行くぞ」
「はい」
 二人は岩陰に隠れながら進んだ。そして基地の入口に近寄る。
 入口には戦闘員達がいる。二人は彼等を倒し中に入った。 

 基地内に警報音が鳴り響く。皆その音に驚き慌てて部署に着く。
「一体何事だ!?」
 タカロイドが指令室に入って来た。既に怪人態になっている。
「大変です!核爆弾の時限装置が全て破壊されました!」
 戦闘員の一人が狼狽した声で報告した。
「何っ!それで爆弾はどうなった!」
「信管を全て取り外されています!最早爆発を起こす事は不可能です!」
「クッ、ライダー達の仕業か!?」
 彼は一連の報告を聞き咄嗟に彼等に考えを巡らせた。
「おそらく何時の間にか基地内に侵入したものと思われます」
「しかしこの場所をどうやって・・・・・・クッ、あれか」
 彼は悟った。偵察隊が尾行されていたのだ。
「どうやら監視機の存在に気付きそれを破壊したら偵察隊を送る事まで考えていたようだな。やはり一筋縄ではいかん奴だ」
「爆弾は如何致しましょう?」
「最早何の意味も無い。捨てておけ。どうせライダー達が解体してしまう」
「ハッ」
「それよりももうここにいる意味は無い。本部へ撤退するぞ」
「わかりました」
 タカロイドの言葉に従い戦闘員達は基地の脱出に取り掛かった。
 ハングライダーで次々と飛び立つ。最後にタカロイドが出た。その翼を羽ばたかせる。
 彼等は空から逃げた。空は白い。早朝だからか。
「・・・・・・この空を何時か紅蓮に染めてやる」
 タカロイドはその白い空を見て言った。破壊と殺戮、そして恐怖。それがバダンの世界なのだ。
 前から何かが飛んで来た。見ればハングライダーである。

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