第13話 戦乙女騎士団
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するセノア
「今だ!放てぇぇぇ!」
敵の弓の合間を見つけて号令。
合わせて防御体制を解き、100の騎士が右手に持ったランスを投擲する。
まさかの急な反撃に隊列を崩し、攻撃の手を止める敵軍。
「勝負、ありね」
私の呟きと同時に、再びセノアの大号令
「総員抜剣!突撃ぃぃぃぃぃ!」
さぁ、戦闘から虐殺へと舞台は変わるわ。
くすくすと笑いながら、私は眺め続ける。
結局のところ、最初に戦闘した1部隊以外は、ほとんど酔いつぶれていた。
それらを拘束、抵抗する者は容赦なく殺害しながら、教会を制圧していく騎士団。
すぐに戦闘は終了しそう、そんな風に考えていると・・・
「ちっ、ようやく脱出できたと思ったんだけどな・・・」
教会の方から、30人ほどの集団がやってきた。その先頭にいる男がなんとも残念そうにつぶやく。
剣を抜こうとする部下を片手で止めながら、こちらの様子を伺う男。
「・・・・・今回の作戦に、私たちは参加していないわ。逃げたければ逃げなさい」
「・・・何が目的だ?」
「何も。強いて上げれば、あなた達は彼女たちの戦果になってもらう贄だった、といったところかしら」
「・・・ままならんねぇ。お前ら、引くぞ!」
号令一下、都市からの脱出を図る傭兵たち。
こちらと自分の力量差、何より戦力差を咄嗟に判断し、引くことを決断した男にご褒美と、5割の闘気を向けてあげる。
「勘弁してくれよ、あんたらほどの美人なら一杯誘うところだが、どうやら役不足らしい。素直に引くよ」
向けた闘気に顔を引くつかせながら、足を止め男が話す。
「そうね、あと100年くらい男を磨いたら、1杯くらいなら付き合ってあげるわ」
「まったく・・・手厳しいねぇ」
そう苦笑を浮かべながら男は去っていった。
「珍しいこともあるものだな」
エヴァが本当に不思議そうに話しかける。
「ああいう、芯のある人は嫌いじゃないもの」
最初に浮かべた表情は、保身ではなく、どうやって部下を生かすか。そればかり考えていた。
ああいった人間が教会にもいれば、もう少しマシになったのだろうに。
焼け落ちていく教会を眺めながら、ふとそんなことを考えていた。
「さて、こんなものかしらね」
今回の略奪品はかなりの量になった。
まぁ、教会の規模から言えば当然だが、よくぞここまでといった感じ。
略奪した財宝のうち、5割を私たちが貰い、あとをそれぞれに分配する。
この割合は、最初の頃から私たちの目的を説明する前に決まっていった。
そもそもこの娘達は金銭への欲が少ないの
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