第13話 戦乙女騎士団
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そうして見えて来たのはこれまで襲撃してきた中でも最大規模の大教会。
まぁ、この地方の中心地であり、ただの司祭ではなくその上位者、司教が常駐する教会となれば当然とも言える。
「さて、セノア。あとはまかせたわよ」
「はっ!」
そう返礼すると、すぐさま部隊に戻り指示を始めるセノア。
私とエヴァは今回の戦闘に参加しないことは既に通達されている。
理由は簡単、これだけ大規模な戦闘を自分たちだけで勝ち残れば、それが更なる自信につながるからだ。
「楽をしたいだけじゃないのか?」
「そうとも言うわね♪」
そうこうしている内に・・・
「「「「「ブォーブォーブォーーーーーーーーー」」」」」
私手ずから彫って与えた300の角笛が、夜が明け日が上り始めた都市に鳴り響く。
「「さぁ」」
「「Let’s rock(派手にブチかましなさい)」」
私とエヴァ、2人の静かな宣言で幕が上がる。
魔王様の微笑みを浮かべながら。
「それで?勝率の方は?」
「エヴァ、あなたわかって聞いているでしょう?ただの賊に負けるとでも?」
「戦力差は倍以上だぞ?」
そう、今回セノア達に任せようと思った最大の理由。それはこの戦力差を自分たちで解決できるかどうかを試したかったのだ。
敵兵力は傭兵部隊を中心に1000名ほど。大してこちらは重装歩兵300名。
普通で考えればこちらの壊滅は必須。
それも含めて、今回の作戦立案は全てセノア達にまかせた。
結果彼女たちは、前日夜に商人を買収し教会に大量の酒を差し入れさせる。
同時に門番も買収し、スムーズな軍事行動を準備する。
予定通り、昨夜教会では大宴会が開かれたのも調査済み。
つまり敵兵力の大多数は使い物にならない二日酔い状態。
まぁ、もっとも・・・
「全てがそうとは・・・いかないわね」
セノアは騎士団を3つに分け、それぞれ100名ずつ、別々の入口から突撃をかけた。
そして扉を壊し、中に侵入しようとしたところで最初の異変に気づく。
「撃てーーーー!」
気で強化した聴力が、教会内の部隊長が放つ号令を拾う。
同時に、敵が放った数十の矢が、正面から突撃したセノア達に向かう。
「総員!盾構えっ!」
それでもセノアも、だてに40年戦い続けていない。すぐさま号令を放つ。
ファランクス(密集陣形)を基本としている騎士団は、すぐさま防御体制を取る。
具体的には、映画「スリーハ○ドレッド」の防御を思い出して頂戴。
盾で自分と味方を覆いつつ、隊列を整える。
「全隊!進めぇ!」
防御体制のままゆっくり進み、教会内へ侵入
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