第29話 さらば!ウルトラマン
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はどうなる?】
【ウルトラマン、何時までも我々光の巨人がこの星に居ては駄目だ。この美しい星はこの星の人類の手によって守られるべきものなのだ。我々が何時までも介入し続ければ人類はきっと自ら努力し立ち向かう心をなくしてしまう】
ゾフィーの言う事も一理あった。
このままウルトラマンが人類を守り続ければきっと人類はウルトラマンに頼るようになり自ら戦う術を失ってしまうだろう。
それでは本当に美しい星がなくなってしまうことになる。
「ウルトラマン、僕の事は良い。君は光の国へ帰るんだ」
【ハヤタ…君は命が惜しくないのか?】
「僕は既に死んだ人間だ。今更命は惜しくない。それに彼の言う通り君は地球の為に充分に貢献してくれた。もう後は君自身の事を考えるべきだ」
ハヤタがウルトラマンに語り掛ける。
しかし、それでもウルトラマンは首を縦に振りはしなかった。ハヤタを失いたくなかったのだ。
彼を慕う者達は大勢居る。そんな彼を失う訳にはいかないのだ。
(ゾフィー、彼は私と同じだ。ならば…)
【……分かった】
ゾフィーの中に居る何者かが彼と話をしていた。それを聞いたゾフィーが頷き、再びウルトラマンの方を向く。
だが、その彼の言葉はウルトラマンとハヤタには届かない。
彼がゾフィーにだけ語りかけたのだ。彼が何者なのか、それは今此処では分からない。いずれ分かる事だが、今は分からないのだ。
【ウルトラマン、君の気持ちは分かった。ならば、彼と共に光の国へ帰るならばどうだ?】
【ゾフィー、だがそれでは…】
【ハヤタが死ぬ事はない、君と彼は一心同体となり、共に戦えるようになる。その為には一度光の国へ帰り傷を癒すのだ。彼の言う通り、君が死んでしまえば元も子もない。今はそうするべきなのだ】
【……分かった。だが、私はまたこの星に戻って来る。この美しい星を守る為に……】
ウルトラマンのその言葉にゾフィーは静かに頷いた。
そして、眩い光と共にウルトラマンとハヤタはゾフィーと共に遥か大宇宙の彼方へと消え去って行った。
再び地球に戻って来る約束と共に。
つづく
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