第29話 さらば!ウルトラマン
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ども効果がない。
こんなのを幾らチマチマ撃ったってこちらが消耗するだけだ。
「だったら、これで!」
デバイスの穂先を向けて魔力を収束させる。ゼットンは背後に現れた邪魔者に気づいたのか振り返る。
しかし、その時には既に魔力の収束は終わっていた。
これで勝負に出る。
これが今のなのはの最大の武器だった。
逆に、これを防がれたらもう打つ手がない。
「ディバインバスタァァァ!!」
なのはにとって最大の魔力砲を放った。
しかしそれもゼットンは難なく吸収してしまった。
此処だ!
ウルトラマンはこれで倒されたのだ。ならばあの時の、擬似ジュエルシードと同じ事をすれば良い。
吸収するにしたって限度がある。
風船も膨らませ過ぎればパンクする。
その要領で行くしか手はない。
「い、一発で駄目なら何発でも!」
【危険です! あれを何度も放てばマスターの魔力が尽きてしまいます】
「それでも良い! ハヤタさんを殺したアイツを…私は絶対に許せない! だから…」
叫び、ニ発目を放った。
それもやはり同じように吸収される。
今度は三発目。
やはり同じだった。
ゼットンは難なく吸収していく。
あのディバインバスターを三発も放ったのにそれを全て吸収してしまったのだ。正に驚きであった。
「ま、まだまだぁ……」
四発目を放とうとした時、ガクリとなのはは膝が折れた。
「そ、そんな……な、何で?」
【魔力限界です。これ以上の使用はマスターの生命維持に関わってきます!】
魔力に限界が来たのだ。
レイジングハートから冷たい印象も受け取れる死刑宣告にも似た宣言がなされた。
魔力切れ。
これのせいで体の力まで奪われてしまったのだ。今のなのはには二本の足で立ち上がる力さえない。ディバインバスターは確かに威力は強力だがその分魔力の消耗が激しい代物なのだ。
故に連発するのは最悪命の関わる。
【前方の敵から高威力の魔力反応、来ます!】
「あっ!」
其処へ今まで吸収した魔力砲をカウンターの如く打ち返してきた。
全く容赦なく、情けも手加減もなしにそれを放ってきたのだ。
「くっ、レ、レイジングハート!!!」
【プロテクション!】
咄嗟にレイジングハートがプロテクションを掛ける。
しかし流石に三発分のディバインバスターに相当するエネルギーだったのだ。
「きゃああああぁぁぁぁぁ」
瞬く間にプロテクションは破壊され、その光になのはは飲み込まれた。
閃光の放つ轟音に彼女の悲鳴は掻き消された。
閃光が止んだ時、其処にはボロボロになったなのはが倒れていた。
纏っていた白いバリアジャケットは所々が裂けており、彼女自身体
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