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スーパーヒーロー戦記
第29話 さらば!ウルトラマン
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た。それはまた、ハヤタの予想通りの結果でもあった。しかも最悪の形だったのだ。
 本部を一体の怪獣が襲撃していたのだ。
 本部からは煙が立ち込めており機能の大半がやられている。

「ほ、本部が!」
「そんな…皆は!?」

 ビートルから降りたハヤタは絶望した。
 共に戦った仲間達と本部を滅茶苦茶にされたのだ。
 ハヤタは煮えくり返る思いでそれを見た。共に戦い抜いた仲間達の居た本部が無残な姿と成り果てていたのだ。
 絶望がハヤタの中を支配する。そんな時、ハヤタとなのはの前に突如としてそいつは現れた。

【ハッハッハッ、一足遅かったな、ウルトラマン!】
「何!?」

 声がした方を見ると其処には一体の宇宙人が居た。
 そいつは一昔前に世間を騒がせたあの宇宙人に似ていた。
 それを見たハヤタは真っ先にその異星人の名を叫ぶ。

「お前は、確かケムール人?」
【誰だそれは? 我々はゼットン星人だ。貴様等が探していたジュエルシードは既に我々が破壊した!これでウルトラセブンが復活する事はない! 残念だったなぁ!】
「ぐっ!」

 怒りに燃えるハヤタがスーパーガンを抜き出しゼットン星人を撃ち抜いた。撃ち抜かれたゼットン星人はその場に倒れ溶けてなくなってしまった。
 だが、未だに怪獣は暴れまわっている。ハヤタの怒りが頂点に達した。
 こいつだけは許さない。例え相打ちになったとしてでもあいつだけは倒す。その思いをハヤタは胸に抱いていた。

「よくも本部と皆を…許さん!」
「ハヤタさん!」

 懐からベータカプセルを取り出し天高く掲げてボタンを押す。
 閃光が辺りに放たれ彼を光の超人ウルトラマンに変えた。
 ウルトラマンは怒っていた。烈火の如く、憤怒の如くに怒っていた。
 地層から吹き上げるマグマの如くウルトラマンの心は怒りに燃え滾っていたのだ。
 その心を胸にウルトラマンは目の前に立つ”宇宙恐竜ゼットン”に挑んでいく。

【僕は今まで憎しみを込めて戦った事はない。だが、今回だけは別だ! お前だけは絶対に許さない!】

 激しい怒りを胸にウルトラマンはゼットンへと向っていく。
 時間は掛けない。先手必勝で片付ける。
 ゼットンに向いウルトラスラッシュを放つ。ノコギリ状に象られた円盤状のそれが真っ直ぐにゼットンに向って飛んでいく。
 しかしそれもゼットンが突如張った結界の前に粉々に砕け散ってしまった。その光景にウルトラマンは驚かされた。
 初めての光景だったのだ。
 今までウルトラスラッシュはどんな敵でも両断してきた。それがまさか砕けるなんて思いもしなかったのだ。
 まるで丸皿を割るかの様にウルトラスラッシュが目の前で叩き割られたのだ。

【結界か…しかし何て強度だ!】

 それが駄目なら
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