第29話 さらば!ウルトラマン
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用者の願いを歪にだが叶える事が出来るジュエルシードを用いればもしかしたら…流石だテスタロッサ君」
キリヤマが賞賛した。僅かだが希望が見えてきた。
確かにジュエルシードは危険な代物だ。
だが、今からマグネリウムの合成をしていたのでは時間が掛かり過ぎる。此処は藁に縋る思いでそれに賭けるしかない。
個々で膨大なエネルギーを持つジュエルシードなら可能性がゼロではないのだ。
後はジュエルシードを手に入れるだけだ。しかも今こちらには2個ある。
「それでしたら僕が取って来ます。皆さんはその間他の方法を考えて置いてください」
「頼むぞ、ハヤタ」
皆の期待にハヤタは頷く。急ぎ科学特捜隊本部へ戻りジュエルシードを取ってくる必要がある。
「ハヤタさん、私も一緒に行きますよ」
「うん、それじゃジュエルシードの運搬をお願いするよ。運搬中に起動したら大変な事になるしね」
ハヤタの言う通りだ。ジュエルシードの保管は管理局の協力の下多少は出来るようになっていた。だが、運搬となると話は別だ。何があるか分からない。
その為魔導師が居てくれるのなら心強い事でもある。早速ハヤタとなのははビートルに乗り科学特捜隊本部へと向った。
ウルトラセブン処刑まであと11時間しか残されていない。
***
上空をビートルが移動している。ハヤタの横でなのはが急ぐ気持ちを抑えながらシートに座っていた。チラリと時計を見る。今午後8時過ぎだった。
(後10時間…急がないと)
刻々とセブン処刑の時間が迫ってきている。
急がなければならない。
焦る気持ちを必死に抑えつつ、ハヤタは操縦桿を握り締めた。
待っていろセブン。すぐに助けに行くからな。
ハヤタは内心でそう思っていた。自分と同じ光の巨人であるセブン。
数少ない同じ仲間でありガーディアンズのメンバー。
そんな彼を見殺しになど誰が出来るだろうか?
出来る筈がない。だからこそ急ぐのだ。
全てはセブンを救い、ひいてはこの星そのものを救う為に。
「こちらハヤタ。こちらハヤタ。本部応答願います」
着陸許可を貰う為ハヤタは通信を送る。
しかし、本来ならフジ隊員かムラマツキャップの声が聞こえてくる筈なのに一行に応答がない。聞こえてくるのは雑音だけであった。
ハヤタは疑問に感じた。
本来科学特捜隊は緊急時以外は大抵誰かが待機している筈なのだ。
それが全く出ない。ハヤタの手がじっとりと汗ばんだのを感じた。嫌な予感がする。これが的中しなければ良いのだが。
「一体どうしたんだ?」
ハヤタの胸に不安が現れだした。
やがて、科学特捜隊本部が見えてきた。
其処で二人が見たのは恐るべき光景であっ
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