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スーパーヒーロー戦記
第27話 異次元の死闘
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入ってなかった。彼女の顔色はドンドン青ざめて行き、やがてダンの手を払い除けたフェイトはその場に倒れこむ。

「私は人形…作られた人形…人形…」
(いかん…精神が崩壊し掛けてる…このままでは再起不能になってしまう……)

 ダンは決断した。このまま彼女を廃人にする訳にはいかない。最早これは賭けであった。これで戻るかどうかは分からない。だが、他に方法がない以上これに賭けるしかなかった。

「フェイトちゃん、聞いてくれ」
「私は…私は…」
「聞くんだ!」
「!!!」

 ダンの怒号を聞いたフェイトがハッとしてダンを見る。その目は真剣そのものであった。

「良いか、例え君がどんな生まれ方をしてようと君は君なんだ!」

 ダンが必死に説得を試みる。だが、ダンの言葉すら、今のフェイトは耳を貸そうとはしなかった。首を左右に振りその言葉を否定している。

「それは、それは貴方が人間だから言える事でしょ!? 私は貴方とは違う! 私は作られた人形なんだよ…ダンさんとは違うんだよ」
「違わない…何故なら、僕も人間じゃないからだ!」
「え?」

 フェイトは一瞬思考が停止した。人間じゃない。一体どう言う事なのか?

「正確には僕は地球人じゃない。その証拠を今見せよう」

 ダンが懐からある物を取り出す。それは紅い眼鏡の様であった。

「デュワッ!」

 ダンがそれを嵌める。するとダンの姿が一瞬にして変わった。其処に居たのは紅い体の超人であった。

「見ての通り…僕はM78星雲から来た恒天観測員340号…地球名でウルトラセブンなんだ」
「ウルトラセブン…ダンさんがウルトラセブンだったんですか?」
「騙すつもりはなかった。只、僕の正体を誰かが知れば君達の身に危険が及ぶ…だから隠し続けていたんだ」

 ダンが真実を話す。それにはダンの強い思いがあった。

「フェイトちゃん。例え君が作られた存在であろうと、君は君だ。決してアリシアちゃんの変わりなんかじゃない! 君はフェイト・テスタロッサ。僕達ガーディアンズの大事な仲間なんだ!」

 彼女を救おうと言う強い思いがその言葉にあった。それを聞いたフェイトの心が揺らいだ。
 自分は作られた人形だ。だが、例えそうだとしても自分は今此処でこうして生きている。そして仲間達と戦っている一つの命なのだ。
 自分はフェイト・テスタロッサ。ガーディアンズのメンバーであり、この星の為に戦う一人の魔導師なのだ。

【フッフッフッフッ……】

 何処からか不気味な笑い声が聞こえてきた。辺りに警戒を行う二人の目の前で、またしても景色が一変した。今度は歪に歪んだ空間の中であった。まるで異次元である。

「こ、今度は一体?」
「これだけの事をする奴…そうか、今回の一件は全て貴
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