第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第9話 この世界の時代区分は
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にはタバサの使い魔になったと言う事実が有ります。俺があまり、この世界のルールについて批判的過ぎると、彼女に迷惑を掛けて仕舞う恐れが有りますから。
先ずはタバサから初めて、他に信用出来る人間が現れたら、少しずつ、広めて行くだけでも良いでしょう。
しかし、陰の気を発生させ続けると、陰陽のバランスが崩れ、やがて世界全体の崩壊に繋がって行く可能性も有るのですが……。
ただ、その世界の崩壊などの危機に対しては、その世界自体が危機に対処する為の防衛機構を用意するはずですから、俺がこんなトコロで心配していても意味はないですか。
そんなもん、空が落ちて来ると心配していた杞の国の人達と変わらない。実際、俺自身には何の権限もないし、力もない。
そもそも、現状の俺は異邦人でしかないのですから。
結局、色々と考えた結果、酷く日本人的な事なかれ主義の答えに到達して仕舞った俺。それに、今は世界平和よりも、自らの身内の事が先ですからね。
そうしたら、次の質問は、この世界の科学のレベルについてなのですが……。
「取り敢えず、これが何か判るかな」
俺は、彼女に一歩近づきながらそう問い掛けた。俺の指し示した其処……、俺の左手首にはアナログ式の、2003年の世界からやって来た俺からして見るとかなり古い形の腕時計が巻かれて居た。それにこの時計は、元は俺の持ち物などではなく、昔、お袋が使っていた物を貰った時計ですから、古い物なのは当然なのですが……。
其処まで考えた後、少し、頭を振って余計な陰の思考を振り払う俺。おそらく、仄かに漂って来た甘い香りが、俺の記憶を刺激しただけでしょう。彼女が、お袋に似ている事など有りませんから。
そして、この時計に関しての地球世界での歴史は、懐中時計の発祥は貴族社会が続いていた時代にゼンマイ式の懐中時計が既に有ったはずですが、腕時計になると18世紀末ぐらいまで待つ必要が有ったと思います。
「これは時計だと思う。でも、腕に巻くタイプの時計を見たのは初めて」
タバサが珍しい物を見た、と言う雰囲気を発しながらそう答えた。
成るほど、この答えから推測すると、時計が発明されているのは確実ですか。しかし、腕時計は未だ存在しない時代みたいですね。
それに、コルベール先生が何やら書き込んでいた時に使用していた紙も、かなり厚みの有る紙、おそらく綿などのボロ布を再生して紙を作っていた時代のものと思われるから、時代的には19世紀よりも前の時代なのは間違いないでしょう。
ただ、絶対君主制の時代なのか、封建君主制の時代なのかで、時代区分は大きく変わるのですが。
ヨーロッパの封建君主制の時代は、十字軍の時代だったように記憶しています。
絶対君主制の時代なら、朕は国家な
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