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蒼き夢の果てに
第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第9話  この世界の時代区分は
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て来る。

 ……って、杖なしでは魔法が発動しない?
 確かに、駆け出しの魔法使いには杖なり、魔導書なりが有った方が魔法は発動させ易い。それは事実です。

 所謂、杖と言うのは触媒。杖などを持つ事によって気分をより魔法的なモノにして、魔法をより発動させ易い精神状態に導くために必要なアイテムでは有ります。
 しかし、故に、上級者に取っては、別にそう必要な物でもないはずなのですが……。

 もっとも、これは俺の世界の魔法に関する知識ですから、この世界では違う可能性も有ります。
 まして、この世界の魔法は精霊と契約を交わさずに、しかし、精霊の力を利用して魔法を発動させると言う少し特殊な方式の魔法の為に、俺の知っている魔法の知識とは多少の違いが出て来ても不思議では有りません。

「成るほど。せやけど、その部分に関しての問題はないで」

 俺は、そう安心させるようにタバサに告げる。
 思い込み、と言う物でも、精神が重要な役割を果たす魔法では問題が有ります。もし、タバサがずっと、杖なしでは自分は魔法が発動しないと思い込み続けると、それはずっと事実と成り続け、彼女は一生、杖なしでは魔法を発動させる事の出来ない魔法使いとなって仕舞うでしょう。

 これは、多少ドコロではない問題が有ります。

 少なくとも、魔法を志す者なら、その固定観念に囚われる事を失くさなければならない。
 ……と俺は思っているのですが。それに、師匠もそう言って居ましたから。
 まして、試すぐらいなら、誰にも迷惑は掛けませんからね。

「これから発動して貰うのは、俺の知っている魔法……仙術の中の氷結系に属する魔法や。
 俺は、タバサの目の前で、杖も振るわずに桃の木に来年の花を咲かせる事に成功した。
 俺の魔法の才……仙骨などは高が知れている。もしかすると、才能の上でならタバサの方が上の可能性も有るからな。
 そんな俺でも、発動出来る系統の魔法なんやから、タバサなら杖なしでも魔法を発動させる事など容易いはずやで」

 それに、今度の魔法は泉の乙女の得意としている魔法でも有ります。この魔法は早々失敗するモノでは有りません。

 魔法などで発動する結果が同じなら、使っている能力は早々違う物では有りません。
 氷結系なら水の精霊と風の精霊。炎系統なら、基本は火で、そこに土や風が関わっているぐらい。この大前提には次元の壁も、魔法の系譜の違いも関係ないはずです。

 科学技術が間に関わって来ない限りは。

 そして、この世界の魔法も、先ほどタバサに発動して見せて貰った魔法は、確かに水と風の精霊力を消費して発動させていた魔法でした。

 俺の言葉を信じたのか、俺に自らの身長よりも大きな魔術師の杖を預け、仙術を発動させる事に同意を示すタバサ。
 そ
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