第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第9話 この世界の時代区分は
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その水塊を一瞬にして氷塊へと姿を変えた。
成るほど、良くある氷結系の攻撃魔法と言うヤツですか。大して珍しい魔法と言う物でも有りません。
それに、この魔法は今までタバサが使っていた魔法のウィンディ・アイシクルと言う魔法ではなく、彼女のイメージ通りの魔法を彼女と契約している泉の乙女が魔法を発動させている、と言った方が正しい魔法なのですが。
しかし、今回は精霊の生命を消費する事なく魔法が発動したのですから、これで成功と言う事に成ります。後、問題が有るとすると、タバサに取っての霊力の消耗度合いにどれくらいの差が有るのか、と言うぐらいですか。
今までよりは、少し余分に精神力。つまり、霊力を消耗している可能性も有りますからね。
従えて居る精霊の総数が変わっていますから。
それでも、今まで奪うだけだった魔法が、分け与える物に変わったのですから、それはそれで良かったと思いますよ。
そう考え、タバサを見つめてから、大きく首肯いて見せる俺。
少し。いや、かなり高揚した雰囲気を発しながら、それでも、普段通りの透明な表情を浮かべ、俺を見つめ返す蒼き俺の御主人様。
この状況ならば、最初の段階はあっさりクリアー。それならば、次のステップに移行ですかね。
そう思い、再び水塊を、自らの生来の能力を発動させて、今回は複数。具体的には十個ほど空中に浮かせ、そのままホールドを行う俺。
そして、タバサの方に向き直り、
「今度は、杖を持たずに口訣と導引だけで魔法を発動させてみようか」
……と告げる。何となくですが、俺の仙術の師匠に似ているような口調で。
それに、何時までも魔法を発動させるのに杖が必要では、杖を奪われるか、携帯していない時は魔法使いもただの人に成ります。これでは、折角の能力も生かせないまま死亡する可能性も高い。
これは流石に問題が有るでしょう。そう思い、このステップに進んだのですが……。
しかし、タバサはじっと俺の顔を見つめる。
……って、この俺をじっと見つめると言うのは、良く彼女が行う仕草なのですが、俺は、こう美少女に見つめられると言う状態には慣れていませんので、どうも精神的に落ち着かなくなるのですが。
今のトコロは、へまをしでかしたり、突如、挙動不審に成るなどと言う状態には陥っては居ませんが、それでも、その内に何かやらかしそうで、非常に不安なのですが。
もっとも、苦手だから止めてくれと言う訳にも行かないですし。
そんな、現状ではどうでも良い事を考えていた俺の思考など判るはずもないタバサは、そのまま続けて、
「わたし達の魔法は、杖を持つ事が第一条件と成っている。
全ての魔法は杖を通じて発動し、杖を持っていないメイジは平民と変わりない」
……と告げ
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