第56話 洛陽帰還後の日常
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かし、宦官絡みの汚職が多すぎて看過できないもだったので取り締まることになりました。
宦官達は私を排除しようといろいろ画策しているみたいですが、私は彼らと違い清廉過ぎて付け入る隙が無く困っているようです。
最近、彼らは何か企んでいるような気配があります。
十常侍の張譲がいつになく友好的だったような気がします。
普段、私を見ると露骨に嫌な顔をする彼がです。
朝議を終え自分の執務室に戻ると、意外な人物が居ました。
その人物は覇王様こと華琳です。
「正宗君、おひさしぶりね」
久しぶりに会う彼女は一物ある笑みを向けました。
彼女を相変わらず小柄で胸は・・・・・・、止めておきましょう。
「正宗君、何か失礼なことを考えていない?」
ジト目で華琳は私を凝視します。
鋭い……、女といのはこういった視線に敏感なんでしょうか?
「そ、そんなこと考えるわけないじゃないか?やあ、華琳さん・・・・・・。本当に久しぶりだね……」
何で彼女が私の執務室にいるのでしょうか?
「今日はどういった用事かな?」
「随分と他人行儀だわね。私達は友達ではなくて?まあ、いいわ」
華琳は言葉を一度切ると、話題を変えてきました。
「今度、尚書右丞の推挙で洛陽北部尉に任官されたの。それで、上司のあなたに挨拶に来たの。敬語にした方がいいかしら、司隷校尉様」
彼女の言葉には些か刺がありました。
私を敢えて『司隷校尉様』と呼ぶ理由がわかりません。
「華琳の直属の上司は河南尹じゃないのかい?」
私は素朴な疑問を言いました。
「河南尹には挨拶を済ませたわ。それとも司隷校尉様は格下の昔の友達と会いたくないのかしら?」
「別に・・・・・・」
「麗羽と許嫁になったそうね。彼女に会った時、戸惑ったわ。あれはあなたの仕業かしら」
華琳は私の返事を気にすることもなく話を続けました。
「彼女も頑張ったからね。でも、麗羽自身に元々備わったものだと思う」
麗羽が馬鹿だったのは袁逢殿が自由気ままにさせていたからです。
環境さえ整えて彼女が頑張りさえすれば平均レベルになると思います。
「麗羽はあなたが親身になって文武ともに教授してくれたと言っていたわ。そうそう、あなたが旅に出たとき、わざわざ私の住んでいる陳留を避けていたのはどういう了見なのか聞きたいわ。司隷校尉様、教えてくれないかしら?」
避けていたのは事実でしたが・・・・・・。
機嫌が悪いのは私が彼女を避けて旅をしていたためでしょうか?
・・・・・・。
どう言えば良いのか思い浮かびません。
「さ、避けていたというのは心外だな・・・・・・。麗羽と一緒の旅だったから、華
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