第56話 =世界の終わり=
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「……っ!!」
「…ふんっ!!」
キリトの攻撃をそのまま盾で受け止め後方へとその体ごと弾き返すこの世界の神である茅場。
あれからもうどれだけの時間が経っただろう…。5分、10分…それよりも短いかもしれないし長いかもしれない。その間の2人による4本の剣撃をすべてその盾で受け流しながらもこちらへ攻撃してくるヒースクリフさんはやはり最強だった。システムなんか必要ないくらいに…。
こちらは2人の代わりなのか俺たちにもハンデはあった。それはソードスキル、テイルズ技の封印だ。封印といっても使おうと思えばモーションを起こすだけでどちらも使用可能、それでも恐らくあの人の記憶力ならテイルズの技は覚えているだろうし自身がデザイナーとなったスキルなら体がもうそれを防御できるようにほぼ自動で動くだろう。…テイルズについては推測だけど死んではならないという考えを持っているのか実証しようとは思わなかった。
「…ぬぅん!!」
「……ぐっ…!」
やつの盾攻撃を俺は二刀を交差させて防ぐ。が、やはり一人であの骸骨百足の攻撃を耐え切ったのを証明するかのごとくその攻撃も重たいものだった。
「…まだまだぁ!!」
「……ほぅ…」
盾の後ろで感心したように俺の攻撃を受けているのを見て俺も「よしっ」と思ったのは仕方がないだろう。俺の本分は大剣の幅を生かしての盾も出来るが実際は抜きん出て高い筋力での攻撃だ。そしてこのユニークスキルで手に入れた大剣を扱うものとしてはなかなか得ることの出来ない手数の多さ。
「…うぉぉぉぉ!!」
剣道も剣術も習ってない俺がシステム補助のない技で繰り出せるのはただの無我夢中な攻撃のみ…。上から下へ右から左へ…など何度も何度も往復させる。だがさすがは神聖剣、すべてを防御しきってこちらの攻撃が一度も当たらない。
「…がっ!?」
「……せぁ!!」
俺が一瞬の隙をつかれ吹き飛ばされる。…どんだけパワーあるんだよ…この人は。だが、その突き飛ばした武具が盾だったというのは幸運だった。そのおかげで弱攻撃と判定されHPは危険域の半分くらいしか減らなかった。キリトも負けじと斬りかかるが剣と剣、たまに盾の応酬で決定的な攻撃を決められていない。
「はぁぁ!!」
1人で全てを防がれるのなら2人同時になら…そう思い、盾と剣が交差している中に飛び込みキリトとの交戦中で開いた体に向かって剣撃をねじ込もうとする。だが、どこから伸びてきたのか、と言いたいくらいにそれは右手の長剣で防御されてしまう。
「この…やろぅ!!」
この瞬間、茅場がフッと笑ったのが判ってしまった。どうやらテイルズの技を放ってしまったらしい。斬り上げのあと空中での連続攻撃…そしてシステムによる台詞の宣言…それでどの技かは簡単に
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ