第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第8話 式神契約
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手の動きをトレースしながら、封印と唱えてくれるか。
目の前の泉の乙女を、この宝石の中に移動させるイメージを行いながら」
俺は、そうタバサの左手の上にサファイアを乗せてやりながら説明を行った。
……って言うか、少し抽象的なのですけど、そうとしか説明しようがないですし、最初の契約の時は俺もこんな感じでも有ったから問題はない、とは思います。
それに、これが成功したのならば、この世界のルール、使い魔は一人に付き一体のみと言うルールが絶対の条件と成っている訳ではないと言う事にも成りますから。
もっとも、俺が行っているのは使い魔契約では無く、式神契約。更にルーン文字を使った魔法を使用していない以上、タバサが今まで縛られて来たルールとは別のルールが適応されるようになる可能性が高いと思いますが。
まぁ、仙術に関しては、あまり厳しい戒律のようなモノもないですから大丈夫でしょう。少なくとも、彼女自身が極端に陰の気に偏るような状況に成らない限りは行使可能だと思いますから。
当然、そうならない為に、俺が居るのですけどね。
それに、そんな邪仙か陰気の塊の妖怪や妖物のような存在に、人間が簡単に変わる訳はないはずですから。
「封印」
俺の右手の動きを真似て、タバサが口訣を唱えると同時に導引を結ぶ。
すると、目の前に居たはずの泉の乙女が、吸い込まれるようにタバサの左の手の平の上に置かれたサファイアの中へと消えて行った。
うむ。想定通りの結果です。使い魔は一体しか契約出来ないと言うルールは、この式神契約には適用されないと言う事が証明された瞬間ですね。
但し、おそらくは、現在のタバサでは、同時に現界させて置ける使い魔の数がそう多くないとも思うのですが。
ただ、俺も、そしてタバサにしても、以後は宝石に封じた数体の式神を常に身に付けて置くと言う、半分、式神を現界させた状態で行動する心算なので、受肉させて現界させて置くよりは、余程、消費する霊力も少なくて済むはずです。故に、消費する霊力については問題無くなると思いますし、大丈夫でしょう。
尚、宝石や貴金属に式神を封じると言うのは、式神達が常に現世に留まり続けると言う事。つまり、式神達の家を常に持ち歩いていて、必要な時に現界させる。つまり、玄関のドアを開けて、出て来て貰うと言う事に成ります。
そして、昼間に行ったカードからの召喚と言うのは、式神達は、彼らの神界に身を置いて居り、必要な時に召喚ゲートを開いて、神界より召喚していると言う事になるのです。
ですから、カードから召喚した時には召喚円が開いて、それぞれの式神を示す納章が大地なり、空中なりに映し出されたと言う訳なのですよね。
つまり、宝石に封じた場合は、常に少しずつですが、霊力を契約者が式神
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