第1章 やって来ました剣と魔法の世界
第8話 式神契約
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
しかないのですから、ある意味仕方がない事だとも思います。
但し、俺にならば、タバサに対して別の選択肢を提示してやる事も可能です。
何故ならば、俺の仙術がこの世界でも発動した以上、タバサにも俺と同じように、精霊の生命を消費しなくとも良い魔法……つまり、俺の仙術を教える事が出来るはずだと思いますから。
もっとも、その為には、少々の小細工を行う必要が有りますけどね。
「勘違いしないで欲しいんやけど、俺は別にタバサの魔法を否定する訳やないで。
それに、生命体が他者の生命を奪いながら生きて行くのは当たり前。その部分を否定しても意味は無い」
先ずは、その部分の肯定から入るべきですか。それに、他者の生命を奪わずに生きて行けるモノなど存在しないでしょう。
其処まで考えてから、少しの違和感。この違和感は……。
あ、そう言えば、ひとつだけ他者の命を奪わずに存在している生命体も居るらしいのですが、未だに俺は出会った事がないので、それは考慮に入れなくとも良いと思いますね。
伝説上の存在。麒麟と言う存在に、俺は未だに遭遇した事は有りませんから。
もっとも、不必要なまでに奪うと言うのは問題ですし、更に、その奪った多くの生命に対して無関心と言う、生命を大量消費し続けるよりも更に大きな問題も、タバサの使用している魔法には残って居ます。
矢張り、自らの生命を奪いながら、その存在に対して無関心な相手と言うのは、生命を奪われた方からして見ると一番問題が有るでしょう。タバサや、この世界の魔法使い達は、その一番問題が有る行為を、それこそ無意識の内に為していた、と言う事なのです。
これは、陰の気が大量に発生して、其処から澱みを作る原因と成ります。
「でも、わたしには、わたしの魔法が必要。
例え、それが、多くの生命を奪う事によって発動させる魔法で有ったとしても」
タバサが、やや強い調子でそう答えた。
俺に対しての言葉で、初めて明確に彼女の心情が判る言葉で。
……って言うか、矢張り否定的に取っているな。もともと、そうフレンドリーな対応を取る女の子では無かったけど、今はかなり頑なな態度と思えます。
ただ、あの悲鳴を聞いた上での台詞ですから、おそらく俺に対する言葉と言うよりも、自分自身を納得させる為に必要な台詞と言う事なのでしょう。
つまり、彼女に取っては、それほどまでに魔法が必要と言う訳で、その魔法を学ぶ上に置いては、それなりの覚悟は既に完了していると言う事なのでしょうね。
「当然、魔法が必要やから魔法学院に通って、その魔法を学んでいるんやろう。その辺りについては理解出来るから、どうこう言う心算はないで。
俺としては、必要以上に精霊の生命を奪うような状況に成らなかったら良
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ