ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
26.ザ・シード
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也くんのことが好き........大好きだよ!」
頭の中が真っ白になり思考が停止しそうになる。
「本当に........俺でいいのか?」
「冗談であたしの初めては捧げないよ。あたしは集也くんのことが........」
スグの言葉を遮り、唇を奪う。それはさっきよりも長くそれでいて深く、熱いキスだった。
「俺もだよ........スグ」
頭の中が空っぽになるほどで自転車を走らせる。雪は徐々に強くなるが一分、一秒でも早くアスナに会いたい。
だが、それと同時に嫌な想像をしてしまう..........アスナの目が覚めていなかったら......再びどこか知らない場所に消えてしまっていたら........
(嫌なことは考えるな!)
雪が顔を叩く。
いま一度自転車を加速させ、アスナの元へと........。
アスナがいる病院が見えてくる。
正門は固く閉ざされており、パーキングエリアの職員用に解放された小さな門から敷地へと乗り入れる。
自転車を駐車場の端に停め、走った。誰もいない駐車場を駆け抜ける。あと少しで病院に入れるというその時だった。濃い色のバンから人影が現れ、避けようとすると金属の輝きが横切る。
一瞬何が起きたのかわからなかった。足を止めるとアスファルトに白い雪とは違う赤い生々しい液体がどこからか落ちてくる。その赤い液体の正体はいっしゅんにしてわかった。
すると右腕に痛みが急に......
その痛みは、SAOやALOに斬られた時の痛みに似ている。
いや.......それ以上の痛みだ。
痛む腕を押さえ、よろけそうになる体をなんとか踏ん張り留まるとさっきのバンの方から足音が聞こえる。
「.......遅いよ、キリトくん」
その足音は徐々に近づいてくる。
「お......お前!?」
「僕が風邪ひいちゃったらどうするんだよ?」
影からあの男が姿を現す。
「す.......須郷......」
なぜこいつがここに!?
そして驚くべきことに須郷の手には大ぶりのサバイバルナイフが握られている。
「ひどいことするよね、キリトくん。まだ痛覚が消えないよ」
「須郷......お前はもう終わりだ。おとなしく方の裁きを受けろ」
「終わり?何が?僕を欲しいって企業は山ほどあるんだ。そう。研究を完成させれば僕は本物の王になれる。この世界での神になれる」
「........おまえ.......」
思わず声が漏れる。
「その前に........とりあえず君は殺すよ、キリトくん」
その瞬間、須郷は俺の腹部目掛けてナイフを突き出し突進してくる。ナイフを避けようとすると体がよろけその場に倒れこむ。
「おい......立
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