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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
街を覆う毒霧
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「そうだ、この力を無限に使えるのだ。直接変身して使えはしないがな」
 ストロンガーは言った。その両腕を雷が走る。
「すると最初に接近戦を挑んだのは僕を油断させる為に」
「そうだ。最早超電子が一分間しか使えないということはタイタンやシャドウにも知られているしな。だからこそ誘い込んだのだ。これ程上手くいくとは思わなかったが」
「そうか。どうやら知略でも僕の完敗だったみたいだね」
「悪いが俺は負けるわけにはいかない。正義の為にな」
「フッ、それだけはわからないね。最後に勝つのは我等がバダンなのだし」
 ドクガロイドは力を振り絞ってそう言うとニヤリ、と笑った。
「まだそんなことが言えるのか」
 ストロンガーは身構えた。もしもの時の用心にだ。
「そうだ、御前はもう充分やった。これ以上の行動は今度に差し支えるぞ」 
 その時ふと声がした。
「誰だっ!?」
 ストロンガーは声のした方を見た。そこには黒い皮のジャケットを着たサングラスの男がいた。
「あんた・・・・・・一体何者だ?」
 ストロンガーはいぶかしんで声を掛けた。男はそれに対し無言である。
「三影・・・・・・」
 ドクガロイドが彼を見て言った。
「暗闇大使からの命令だ。すぐに本部へ戻れとのことだ。そして再改造手術を受けろ」
「しかし・・・・・・」
「後のことは俺に任せろ。一刻も早く戻らないと手遅れになるぞ」
 三影はドクガロイドを見て言った。彼はその目を見て頷いた。
「・・・・・・わかりました。それでは後のことはお任せします」
「ああ。残った連中は無事この地から撤退させる。安心しろ」
「頼みますよ」
 彼はそう言うと姿を消した。後には三影とストロンガーが残った。
「貴様、バダンの者か」
 ストロンガーは彼に対し言った。
「そうだ。だが安心しろ。今貴様と戦うつもりは無い」
 彼は表情を変えずストロンガーに顔を向けて言った。
「俺はここの作戦の後始末に来ただけだ。貴様を始末しろとの命令は受けていない」
 彼はそう言うと懐から煙草を取り出した。
「それに俺が本気になったら貴様どころかこの街全てを灰にすることも出来る。この煙草を吸い終わるまでの時間でな」
「言ってくれるな。大した余裕だ」
「余裕ではない。正しいことを言っているだけだ。もっとも俺の言葉がはったりかどうかはいずれわかるだろうがな」
「・・・・・・・・・」
 ストロンガーは沈黙した。確かに彼からはとてつもない気を感じるからだ。
「また会うだろう。その時は我がバダンの圧倒的な力を貴様等に見せ付ける時だ」
 彼はそう言うと煙草を手で消した。
「そう、力だ。さっき貴様は正義がどうとか言っていたな」
「それがどうした」
 ストロンガーは彼を睨み付けた。
「一つ言っておこう。力こそ正
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