暁 〜小説投稿サイト〜
仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
街を覆う毒霧
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て来る。
「さて、と。ここら辺りで消えたな」
 その夜の港を一台のマシンが進んでいる。立花達が新しく改造したカブトローXである。
 それに乗るのはただ一人、仮面ライダーストロンガーだけである。彼はマシンから降りると辺りを見回した。
「いちいち探し回るのも面倒だな」
 彼はそう言うと仮面中央の触覚に右手の人差し指と中指を当てた。
「ライダービデオシグナル!」
 するとストロンガーの眼に少し前のこの場の映像が映った。見れば戦闘員達が右へ逃げていく。
「こっちか」
 ストロンガーは右へ向かった。するとそこには一つの大きな倉庫があった。
「怪しいな」
 入口が少し開いている。もしかするとそこに入って行ったのかも知れない。
 中へ入る。中は真っ暗闇であった。
「ここにはいないか」
 ストロンガーは辺りを見回しながら言った。そして再びビデオシグナルを使おうとする。
「ようこそ、仮面ライダーストロンガーよ」
 その時上のほうから声がした。すると倉庫の中が一斉に明るくなる。
「ムッ!」
 そこに彼等はいた。既にストロンガーを取り囲んでいる。
「必ず来ると思っていましたよ。謹んで歓待いたします」
 ドクガロイドが彼の前に出て来た。相変わらず悠然と微笑んでいる。
「貴方の為にとっておきの催しを用意しておきましたよ」
「それは嬉しいな。で、どんな催しだい?」
 ストロンガーは余裕をもって言葉を返した。ドクガロイドはそれに対して右手を肩の高さに上げて指を鳴らした。
 すると戦闘員達が一斉にナイフを投げて来た。ストロンガーはそれに対して叫んだ。
「電マグネーーーーーット!」
 するとナイフがストロンガーへ引き寄せられた。そして彼の身体に付着した。
 彼はそれを手に取ると戦闘員達に投げ付けた。戦闘員達は自分のナイフで次々と倒れていった。
「ほう、ナイフの腕もお見事ですね」
「生憎アウトドアライフが長かったものでね。ナイフの扱いには慣れているのさ」
 ストロンガーはしれっとした態度で言い返した。ドクガロイドはそれを見て再び微笑んだ。
「成程、それでは次のイベントに移りますか」
 彼はそう言うと目を再び光らせた。するとその目が人のものから昆虫の赤い複眼に変わった。
「来るかっ!?」
 背中から蛾の翼が生えた。そして毒蛾の顔になり身体も毒々しいものに変化していく。
「それが貴様の姿か」
 ストロンガーは怪人に変化した彼の姿を見て言った。
「フフフ、そうさ。どうだい、素晴らしい身体だろう」
「確かにな。禍々しい気がこの倉庫全てを包んでいるみたいだ」
「だけれどね、イベントはこれだけじゃないよ」
 彼は笑った。今度は不気味な笑いであった。
 その笑いを見てストロンガーは本能的に悟った。彼は何か良からぬ策を用いている
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