森に煌く刃
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来ないだろうが!」
彼の怒鳴り声は続く。いつものことではあるがかなりの剣幕であった。
「おやっさん、そんなに怒らないでくれよ。アマゾンも戦っていたんだし」
アマゾンの横にいる赤褐色の肌を持つ男が言った。何処か土竜に似た尖った顔立ちの男である。
「ん、誰だあんた」
彼を見て立花は目をパチクリさせた。
「モグラだよ。アマゾンに甦らせてもらったんだよ」
「何だ、御前生きていたのか。しかも人間の姿取りやがって。それならそうと早く言え」
今度はモグラ獣人に説教をしだした。これはモグラ獣人にとってヤブヘビであった。
「ええっ、何でおいらまで!?」
「そもそも御前等は何事においても突拍子が無さすぎるんだ、大体これまでも・・・・・・」
立花は二人をさらに叱ろうとする。だがそれをまさひことリツ子が止めた。
「おじさん、まあいいじゃない。アマゾンも悪気があるわけじゃないし」
「そうよ。怪人を倒したんだからそれでいいじゃない」
「うむ、それもそうだが・・・・・・」
二人に言われ立花も怒りを鎮めた。
「二人に免じて今日はこれで勘弁してやる。今度からは連絡位は入れろよ」
これで立花の説教は終わった。
「了解」
二人は答えた。
「わかったんならいいが。じゃあまずこれ使ってみろ」
立花はそう言って携帯電話をアマゾンに手渡した。
「おやっさん、これ何だ!?」
「これが携帯電話だよ、まずは姿形から覚えなくちゃならんのか」
「御免、アマゾン機械に弱い」
「そういう問題じゃねえって言っているだろうが!」
再び立花の怒鳴り声が木霊した。かくしてアミーゴの夕暮れは過ぎていった。
森に煌く刃 完
2004・1・21
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