海魔泳ぐ海
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の背中の鋏を]ライダーへ切りつけた。彼はそれをライドルで受け止めた。
「クッ!」
しかしその力は絶大だった。彼は吹き飛ばされ岩に叩き付けられた。
「まだだ、このカニロイドの力はこんなものではないぞ」
カニロイドは泡を噴いた。彼はそれを横に跳んでかわした。
それと同時に斜め前へ突進する。そして左手でライドルを振るった。
「喰らえっ!」
しかしカニロイドはそれを左の鋏で受け止めた。ライドルは弾け飛び回転しながら空に舞う。そして地に落ちて転がった。
「グッ・・・・・・」
「これで得物は無くなったな」
カニロイドは地に転がり動かなくなったライドルを見て笑った。怪人らしく酷く残忍な笑みであった。
優位を確信したカニロイドは攻勢の手をさらに強めた。四つの鋏で]ライダーに襲い掛かる。
]ライダーはそれに対して防戦一方であった。次第に追い詰められていく。
「どうした、もう後はないぞ」
背が岩に着いた。逃げ場所は無かった。
「ムウウ・・・・・・」
カニロイドは四つの鋏をゆっくりと構えた。そしてそれを全て]ライダーに向けた。
(まずい、このままでは・・・・・・)
]ライダーは迫り来る四つの鋏を見ながら考えていた。これをまともに受けては命が無い。
(だがどうすれば・・・・・・)
最早退けない。後ろは岩である。鋏は上と横から迫って来ている。
(上と横から・・・・・・。そうか!)
]ライダーは鋏の動きを全て見切った。そして彼は動いた。
前に跳んだ。そして怪人の身体にしがみ付いた。
「ウォッ!?」
そして身体を捻り怪人と位置を変えた。怪人が岩を背にする形となった。
「喰らえっ!」
]ライダーは叫んだ。そして怪人を両手で掴んだまま後ろへ身体を倒した。
同時に怪人も倒れた。だが彼は頭から倒れた。脳天が地面へ叩き付けられる。
そのまま地面を転がる。そして怪人は脳天と腰をしたたかに打ち付けられた。
]ライダーは怪人を放り投げた。そして彼自身も跳んだ。
宙に舞う怪人へ突き進む。蹴りを繰り出した。
「大回転地獄車ーーーーーッ!」
蹴りが怪人の胸を直撃した。それを受けた怪人は地面へ叩き付けられる。彼は鈍い音と共に地に落ちた。
「グググ・・・・・・」
かなりのダメージだった。しかしそれでも立ち上がった。
「だ、大回転地獄車か・・・・・・」
これ以上の戦いは無理であった。人間の姿へ戻りながら呻き声を出す。
「そうだ。貴様のように堅固な鎧に覆われた怪人にはおあつらえ向きの技だ」
]ライダーは着地して言った。
「確かにな。この勝負、最後まで俺の負けだ」
カニロイドは瀕死の身体をなんとか立たせながら言った。
「だが俺にも意地がある」
カニロ
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