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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
海魔泳ぐ海
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ぉっ!?」
 それは倒れていた戦闘員の手首であった。神はそれによりバランスを崩し海に落ちた。
 「神さんっ!」
 役が叫んだ。だがその彼も戦闘員達の相手に忙しく彼の救出には向かえない。
 海に落ちた神を刃が襲う。それはカニロイドのものであった。
 「チィッ」
 それはかわされた。見失った間に前から何かが切りかかってきた。
 「来たな」
 そこには]ライダーがいた。海中で二人は対峙した。
 「行くぞっ」
 ]ライダーはライドルを手に向かってきた。流石はカイゾーグである。水中であろうともその動きは陸上にいる時と全く変わりがない。
 だがカニロイドもそれは同じである。たくみにそのライドルをかわす。
 背中の鋏を繰り出す。しかしそれは]ライダーに見切られていた。
 ]ライダーはその鋏を見た。そしてその甲羅の間の節に目をやった。
 「それだっ!」
 節へめがけライドルを振り下ろした。鋏が切断された。
 「グォッ」
 鋏は傷口から青黒い血を流しつつ海の底へ落ちる。カニロイドはそれを見て形勢不利を悟った。
 「勝負はお預けだっ」
 彼は撤退した。戦闘員達もそれに続く。
 「待てっ」
 ]ライダーも追おうとする。だが間に合わない。怪人達は素早く海の中に消えた。

 「さて、ここまで来れば心配は無いな」
 カニロイドは丘へ上がり後ろを振り向きつつ言った。戦闘員達がそれに続く。
 「だがすぐに追って来るな。すぐに迎え撃つ準備を進めるぞ」
 「生憎だがその必要は無い」
 何処からか声がした。
 「その声はっ!」
 声のしたほうを見た。左手だ。そこには大きな岩がある。声の主はその上にいた。
 「神敬介、何故追い着いた・・・・・・」
 カニロイドは彼を見上げて問うた。
 「これの存在を忘れていたようだな」
 彼は笑って言った。それに応えて一台のマシンが彼の前に走ってきた。
 「そのマシンは・・・・・・」
 それはクルーザーだった。]ライダーの愛車である。
 「クルーザーは改造されその速度を大幅に上昇させた。特に空中、水上での速度が大幅にな。名付けて『クルーザーD』だ」
 「そうか、マシンまで改造していたのか」
 「その通り、それに気付かなかったのは迂闊だったな」
 「ぬうう、だがまだ敗れたわけではないぞ」
 カニロイドの言葉に呼応して戦闘員達が岩を取り囲んだ。側にあった岩が開き戦闘員達が姿を現わす。
 「やはり出て来たな」
 神はそれを見て言った。
 「ならば・・・・・・行くぞ!」
 腰にベルトが現われた。そして変身ポーズをとっていく。

 大変身
 両手を垂直に上へ上げる。そしてそれをゆっくりと真横へ開いていく。
 手首と足首を黒い手袋とブーツが包んでいく。身体は銀のバトルボディに包まれ
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