魔虫の潜む街
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けた。
「グググ・・・・・・」
全身が血塗れであった。胸から血を噴き出し肉がぐちゃぐちゃになっている。腹からは機械の内臓が見えている。
致命傷であった。だがそれでもなお立ち上がった。
「無駄だ、最早貴様にこれ以上の戦闘は無理だ」
ライダーマンは言った。尚も右腕をクモロイドへ向けて構えている。
「確かにな。私の負けだ。だが一つ聞きたい事がある」
「何だ?」
怪人の問いにライダーマンは尋ね返した。
「今貴様が使ったアタッチメント、それは一体何だ?」
「これか・・・・・・」
ライダーマンは静かに言った。
「最初のがグレネード・アーム。そして次がショットガン・アームだ。両方共神経断裂弾を放つ。ただ弾の種類が違うだけだ」
「そうか・・・・・・強化改造で新たに身に着けたものだな」
「そうだ。それで満足か?」
ライダーマンは再びショットガン・アームを放とうとする。だが怪人はそれを制した。
「待て、私はもう終わりだ。介錯は無用」
「何!?」
ライダーマンは怪人の意外な言葉に戸惑った。
「私は自分の屍を敵に晒すのは好まない。これで失礼させてもらおう」
「何ッ!?」
その一瞬だった。怪人は天高く跳んだ。
「さらばだ、ライダーマン・・・・・・」
怪人の声は遠くへ消えていった。その気配がブツッと消えた。それが何を意味しているか彼はわかっていた。
「怪人ながら見事な奴だったな」
ライダーマンは怪人が飛んでいった方へ顔を向けながら言った。
「バダン、あれ程の男を取り組んでいるとはな。恐ろしい組織だ」
そう言いながら変身を解いた。そこへ竜や住職達がやってきた。
国切は住職の手によって金沢の然るべき場所に収められる事となった。これで神刀を巡るライダーマン達とバダンの戦いはようやく終わりを告げた。
「さあ、行きますか」
竜が結城に言った。
「ええ」
結城はそれに答える。二人は大乗寺で住職に別れを告げると金沢を後にした。二人は寺の門の下にある石造りの階段を降りその下に止めてあったマシンに乗った。そして金沢を後にした。
「ここにいたか」
金沢のとある山に黒服の男が現われた。サングラスをしている。三影であった。
彼は足下を見た。そこには人間態のクモロイドがいた。既に事切れている。
「見事な戦いだったな。敗れはしたが」
そう言うと右手の親指と人差し指を合わせて音を出した。すると彼の後ろから戦闘員達が現われた。
「だがもう一度チャンスが与えられた。あのお方に感謝するのだな」
戦闘員達はクモロイドの遺体を担ぎ上げた。三影は彼等を促しその場を後にした。
村雨と伊藤博士は高速道路を進んでいる。車の量は相変わらず多い。
「車に乗ってい
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