雪原の花
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すから」
「おい、それは少し楽天的だぞ。それにそんな事言ってみろ。敬介や洋みたいな真面目な奴ならともかく茂だったらすぐ頭に乗るぞ」
「ハハハ、それはちょっと心配し過ぎなんじゃないですか」
「まあな、あいつはあれで頭が切れるところがあるしな。しかし・・・・・・」
その時風見の脳裏にバラロイドの最後の言葉が浮かんだ。
(あの言葉・・・・・・一体どういう意味だ)
風見の表情が暗いものになった。
(また会う時か・・・・・・。まさかまだ死んではいないというのか。あれだけのダメージを受けて)
「?」
佐久間はその表情の変化に気が付いた。
(いや、もしかすると再生してくるというのか。それなら充分有り得るが・・・・・・)
「先輩、どうしたんですか」
佐久間が声をかけた。風見はそれに対しハッと気が付いた。
「あ、いや何でもない」
風見は慌てて佐久間の方を振り向いて言った。
「まあここでの戦いは終わったしとりあえずはホッとしときましょうよ。どうせすぐあの連中との戦いがあるんだし」
「そうだな、とりあえず今は羽根を休めるか」
「そうですよ。ほら、列車も来たし。たまには汽車の旅を楽しみましょう」
「ああ、そうするか」
風見は佐久間の言葉に従い頷いた。
二人は列車に乗った。そして列車は二人を乗せ小樽の駅を出発した。
雪原の花 完
2003・12・27
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