雪原の花
[13/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ラロイドはそれをせせら笑った。そしてまた薔薇を投げた。
風見は再び跳んだ。そして堤防の上に移った。
「中々やるな」
バラロイドを見下ろしながら言った。
「言ってくれるわね、私を誰だと思っているの」
怪人はその赤い眼を細めて言った。
「私は誇り高きバダンの改造人間の一人、甘く見てもらっては困るわね」
「確かにな。貴様の力はよくわかった」
「人間の貴方を倒すのは訳もないこと。さあ覚悟するのね」
「人間の俺を?」
風見はその言葉に右の眉を上げ口の右端だけで笑った。
「仮面ライダーX3、貴方の事を我々が知らないとでも思っているのかしら」
バラロイドは不敵に言った。
「逆ダブルハリケーンを使用した後は三時間の間変身不可能、まさか知らないとは言わせないわ」
「確かにな、そんなこともあった」
風見は怪人の言葉に対して言った。今度は彼が不敵に笑った。
「何っ、どういう事」
怪人はその余裕に満ちた態度に眉を顰めた。
「ライダーを侮ってもらっては困る。我々は常に弱点を克服しより強くなっていくのだ。貴様等のようなこの世を乱す悪を倒す為にな」
「す、すると・・・・・・」
バラロイドは愕然となった。ここにきてようやく彼の余裕の意味が解かったのだ。
「そうだ、良く見ておけ。この新しく生まれ変わった仮面ライダーX3をな」
風見はそう言うとコートを脱ぎ捨てた。そして腰からベルトが出て来た。
変っ
両手を肩の辺りで左から右へゆっくりともってくる。そして右手は右肩の高さで横に水平にし左手はそれに平行に持って来る。
身体を緑のバトルボディが覆う。手袋とブーツは白になっていく。
身
両手を右から上、そして左に旋回させる。そして左斜め上で止める。
胸が白と赤になる。首を白く大きな襟と二枚の白いマフラーが覆う。
ブイ・・・・・スリャアアアーーーーーッ!
右手を素早く脇に入れる。そしてすぐさま再び元の場所へ突き出す。それと同時に左手は脇に入れる。
顔の右半分を赤い仮面が覆う。その眼は緑である。そしてそれは左半分も覆っていく。
ダブルタイフーンから光が発せられる。そしてX3の全身を包んだ。
「行くぞっ!」
バラロイドの前に降り立った。怪人は彼を前にして顔を口惜しそうに歪めた。
「そうか、強化改造で弱点を・・・・・・」
口惜しさに満ちた声で言った。
「そうだ、だが強化改造だけではないぞ!」
X3はそう言うと間合いを一気につめてきた。そして拳を繰り出す。
「ガハァッ!」
怪人はその拳を胸に受けた。思わず緑の血を吹き出す。
続けて手刀を浴びせて来る。それはバラロイドの左肩を直撃した。
「くっ、やるね・・・・・・」
怪人は肩を押さえ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ