雪原の花
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腰のダブルタイフーンが激しく逆回転する。そしてそこから暴風を発した。
暴風が戦闘員達を撃った。それにより彼等は吹き飛ばされていく。
そして鞭も薙ぎ払う。彼の身体に纏わり付いていた鞭は全て外れた。
戦闘員達は皆倒れていた。佐久間も彼に向かってきた戦闘員を全て倒していた。
「夜襲を仕掛けて来るとはな」
X3は戦闘員達を見ながら言った。そして変身をゆっくりと解いていく。
「奴等も油断出来ませんね。しかも手が込んでいる」
「ああ。鞭や網を使ってくるとはな」
風見は変身を戦闘員達を見下ろしている。
「だがこれで邪魔はいなくなった。ここを調べてみるか」
「ええ」
二人はアスファルトを調べだした。そしてその変色した部分を用心深く削り取り持ち去った。
二人は夜の運河沿いを戻っていた。その前にまたもや影が現われた。
「また出て来たか」
二人は身構えた。それはやはりバダンの戦闘員達だった。
二人は戦闘員達との戦いをはじめた。戦闘員達は雪道の上とはいえ素早く安定した足取りである。
しかし二人も怯まない。その戦闘員達をも凌駕する動きで戦闘員達を倒していく。
特に風見の動きは流石であった。戦闘員達を次々に的確に倒していく。
そこへ鞭が飛んで来た。いや、それは薔薇の蔦だった。
風見はそれを跳躍でかわした。そして堤の上に飛び乗った。
「バラロイドか」
「フフフ、そうよ。察しがいいわね、やっぱり」
暗闇からあの女が姿を現わした。相変わらず口許に妖艶な笑みを浮かべている。口にはあの黒薔薇がある。
「風見志郎、ここが貴方の墓場になるわ」
バラロイドはその妖艶な笑みのまま言った。
「言ってくれるな、では倒してみろ」
風見は怪人を睨みつけながら言った。
「ええ。それじゃあそうさせてもらうわ」
バラロイドは言った。そして口の薔薇をフゥッ、と吹き飛ばした。
薔薇が散った。そしてその全身を黒い花びらが舞い散りながら覆う。
その中で彼女の身体は変化していった。顔は人のものから黒薔薇のそれになり服は緑のドレスになっていく。
特に腕が変わっていく。右腕は黒い手袋だがその左腕は緑の五本の蔦であった。
その身体の至る所に黒薔薇が配されている。その眼は紅く夜の中に光っている。
「さあ風見志郎、お望み通り殺してあげるわ」
怪人はそう言うと左手を振るった。そうすると蔦が伸びた。
蔦は棘のある鞭となった。そして風見を襲う。
風見はそれを上に跳んでかわした。そして雪の道に着地した。
怪人の攻撃はそれで終わりではなかった。身体の薔薇を手に取るとそれを投げ付けて来る。
風見は横に横転しながらかわす。そして間合いを狭めようとする。
「ウフフフフフ、無駄なことを」
バ
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