火吹き竜の島
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いか」
煙草を吸いながら二人を見つつ言った。
「沖縄での作戦も失敗だな。指揮官が倒されては」
懐から何かを取り出した。携帯電話である。
「本部か。こちら三影だ。トカゲロイドは倒れた。これからその遺体を収納した後この地を撤退する。基地はどうする」
電話の向こうから何やら声がした。
「破棄か。解かった、では残った戦闘員達も全て引き揚げさせる」
三影はそう言うと携帯を切った。そしてそれを懐になおした。
「戦闘員達を集めて本部に帰るか。奴の行方も気になるしな」
そう言うとその場を立ち去った。後には静寂だけが残った。
戦いを終えた本郷達は沖縄を後にした。今は東京へと戻る空港のロビーにいる。
「滝とルリ子さんは?」
本郷は一文字に尋ねた。
「今チケットを買っている。なんでも混んでいるらしく時間がかかっているみたいだ」
「そうか。まあ離陸まで時間があるしいいか」
本郷は右腕の時計をチラリと見て言った。
そうだな。それにしても難破船の中に基地があったとはな」
一文字が意外だったような顔で言った。
「ああ。海中で爆発があったというから行ってみたら。あれではそうそう見つけられなかったな」
本郷も真摯な顔で頷いて言った。
「だが良かったな。これで沖縄での戦いは終わりだ」
「ああ。だがこれで終わりじゃない。俺達の戦いはまだ続くぞ」
「ああ。この世に悪がある限りはな」
滝とルリ子が来た。二人は彼等の方へ歩いて来た。
火吹き竜の島 完
2003・12・17
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