火吹き竜の島
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ーもトカゲロイドも声のした方を見た。
「貴様は・・・・・・」
そこには三影がいた。こちらへゆっくりと歩いて来る。
「貴様、どうしてここに・・・・・・」
トカゲロイドは彼に問うた。
「貴様一人では荷が重い。助太刀させてもらう」
三影はゆっくりと言った。
サングラスを外す。そしてダブルライダーを見た。
「そうか、貴様・・・・・」
おの右目を見て彼等はすぐに悟った。三影もまたバダンの者なのだと。
「そうだ、察しがいいな。俺の名は三影英介。このトカゲロイドと同じバダンの人間だ」
三影はダブルライダーに対し言った。
右目が動く。機械の動きそのものであった。冷たい光も放っている。
「貴様等を消す為にここへ来た。覚悟しろ」
左目が光る。そしてその全身を野獣のような気が覆っていく。
「待て三影」
トカゲロイドが彼を制止するように言った。
「何だ」
三影の全身を覆っていた気が消えた。そしてトカゲロイドの方を振り向く。
「俺を侮ってもらっては困る。ダブルライダーの相手はこの俺一人で充分だ」
「残念だがそれは断る。俺も仕事なのでな」
三影はその申し出を拒絶した。
「そういうわけにはいかん。この地域の責任者はこの俺だ。俺の言葉には従ってもらおうか」
トカゲロイドも引かない。いざとなれば一戦も辞さぬ構えだ。
「・・・・・・解かった、貴様に任せよう」
三影は引いた。サングラスをかけなおした。
「それでは健闘を祈る。ダブルライダーの首級、必ず挙げてこい」
「無論だ、楽しみに待っていろ」
トカゲロイドは彼に対し不敵に言った。
「それでは俺は退かせてもらう。ダブルライダーよ、また会おう」
三影はそう言うと高く跳んだ。そして何処かへと姿を消した。
「三影英介か・・・・・・」
「一瞬だけだったが恐ろしい殺気だった。何者だ、あいつは」
ダブルライダーは三影が消えた空を見上げながら言った。彼等にも先程の男が尋常ならざる相手であると解かった。
「ダブルライダーよ、あの男に気を取られている暇は無いぞ」
その時前に立つトカゲロイドが声をかけてきた。
「貴様等の相手はこの俺だ。必ずや貴様等を倒してやる」
口から舌を出す。それは不気味に蠢いた。
「死ねぃっ!」
口から炎を噴き出す。ダブルライダーはそれを跳躍でかわした。
「甘いっ!」
トカゲロイドは跳んだ。そして一号へ向かう。
空中でその爪で切り裂かんとする。だが一号はそれを蹴りで弾き返した。
「クッ!」
トカゲロイドは着地した。そしてほぼ同時に着地していた二号に襲い掛かる。
素早い動きで間合いを詰める。そして蹴りを浴びせる。
二号はそれを掴んだ。そして地面に叩き付けた。
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