第十二話 聖杯の主その九
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「菜月ちゃんそれが全然わからなくて」
「そのことか」
パルジファルは彼女の言葉に応えても述べた。
「そうだな。私が君達を知っているように聖杯もまた君達を知っていた」
「じゃあ僕達の力を試したの?」
「その通りだ」
今度は蒼太に対して答えたのだった。
「君達がこの世界を守ることができる戦士達なのかをな」
「そういうことだったんだね」
蒼太はこれで納得した。そして次に問うたのは真墨だった。
「俺達のこれまでの戦いを見てか」
「君達はそれぞれ見事に戦い抜いた」
彼等のそれぞれ一年に渡る戦いを見ての言葉だ。
「だが。聖杯はそれだけでは不足と見たのだ。そして」
「自ら出向いて確かめた」
映士もここでわかった。
「わかった、それでか」
「そうだ。それは心技体全てにおいてだ」
見たのはその全てだというのだ。
「聖杯を見つけられるかどうかを通してな。見たのだ」
「そういうことだったのですか」
「そして君達は見つけ出した」
パルジファルはさくらの言葉にも応える。
「だが。それで終わりではない」
「終わりではない?」
「どういうことだ、それは」
暁は怪訝な顔になってパルジファルに問い返した。
「見つけ出して終わりじゃないのか」
「聖杯はまずは一つになる」
それからだというのだ。
「そしてそれをだ」
「それを?」
先生もいた。ボウケンジャーの面々と一緒だ。
「どうするというのですか?」
「モンサルヴァートが現われる」
彼はまた言った。
「そう、この国に」
「えっ、日本に!?」
「聖杯の城が」
「そうだ、現われる」
こう彼等に話すのである。
「この日本にだ」
「日本に!?」
「一体何処に」
「海の街だ」
そこだというのだ。
「そこに現われるのだ」
「海の街!?」
「日本って海だらけだけれど」
「それでも一体」
「何処なんだろう」
「そう、海だけでなく山もある」
パルジファルはまた言った。
「聖杯はその街に向かい聖杯城モンサルヴァートに入るのだ」
「はあ。それでその場所は」
「何処なんですか?」
「海と山?」
「っていっても」
彼等はここでまた首を捻る。何時の間にか敵の面々も出て来てだ。そのうえで戦隊の面々と一緒に腕を組み首を傾げさせていた。
「ヒラメキメデスよ、わかるなりか?」
「どうぞよ?」
ヨゴシュタインとキタネイダスはヒラメキメデスに対して問うた。
「一体何処なりか?」
「海と山ぞよ」
「さて」
ところがヒラメキメデスも首を傾げるばかりだった。
「日本は海と山ばかりです。それでどうかといいますと」
「わからないでおじゃるよ」
ケガレシアもそれは同じだった。
「一体何処でおじゃるか?そもそも」
「いや、
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