第十二話 聖杯の主その一
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聖杯の主
この日も見つけることはできなかった。そして夜にお互い宴会の広間で見合ってそのうえで言い合っていた。敵も味方もそれぞれの側に座って御馳走に酒にジュースを楽しみながらの言い合いだった。
「何だよ、偉そうなこと言ってよ」
「影も形も見つけられなかったのかよ」
「だらしないな」
まずは海に草太郎、それと岳が相手にクレームをつける。
「まあ見つけられても困るけれどな」
「そうさ、見つけるのは俺達だからな」
「あんた達は適当にやっててくれ」
「そういう御前等だって全然見つけられてないだろうがよ」
「そうよ」
彼等にヤバイバとツエツエがクレームをつける。二人共浴衣だ。見れば船員浴衣を着てそのうえであれこれと言い合っているのであった。
「俺達だけじゃねえだろうが」
「あんた達だってそうじゃない」
「全くなり。一体何処にあるなりか?」
「聖杯も意地悪ぞよ」
ヨゴシュタインとキタネイダスはそんなことを言いながら自棄酒をやっている。彼等も浴衣を着てそのうえで宴会に参加しているのである。
「あれこれ動き回っているなりか」
「全く何のつもりぞよ」
「その通りでおじゃる。何を考えているでおじゃるか」
ケガレシアも酒をやっている。それもかなりの量を飲んでいる。
「わらわ達に力を貸さないでおじゃるか」
「そりゃ貸さないでしょ」
冴がケガレシアの言葉に速攻で突っ込みを入れる。
「あんた達には」
「それはどういう意味だ?」
「我等に落ち度があるというのか?」
ヴァッフォとミゲラが反論してきた。
「我等にとって聖杯は必要だ」
「左様、そして何らやましいところはない」
「やましいところはなくてもな。何ていうか」
走がその二人に言う。
「あんた達滅茶苦茶怪しいしな」
「いや、怪しいとかそういう問題じゃなくて」
「そもそもだが」
今度言ってきたのはらんると幸人だった。
「そもそもだけれど」
「誰か聖杯の形を知っているのか?」
二人が言うのはこのことだった。
「私ふと思ったけれど」
「俺もだ。今は」
「あれっ、そういえば」
それを聞いた凌駕が言う。
「どんな形ですか?」
「色や材質もわかっていませんね」
アスカも知らなかった。
「そういえば」
「ワニも知らない」
勿論ヤツデンワニもである。
「どんなのなんだろう、聖杯」
「先生知ってる?」
「いや、僕もちょっと」
ヒカルは芳香の言葉に首を横に振る。
「見たことがないから」
「僕ちんも知らないのでございます」
マンドラゴラはマジレンジャーの面々の前にいた。
「一体どんなものなのでしょうか」
「あれではないですか?黄金の頭蓋骨では?」
先生はふ
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