第24話 偽りの宝玉
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ゃん…アルフさん…今、助けますから……そんなにエネルギーが欲しいんだったら、全部持って行けえええぇぇぇ!」
なのはは叫び残っていたありったけの魔力を放出した。それを感じ取った時、イカデビルは戦慄した。
「い、いかん! これ以上はワシの体がもたん。それにエネルギーの排出が間に合わん。ええぃ! 小癪な小娘めぇ!」
なのはのエネルギー吸収を断念したイカデビルはそのまま触手を大きく振るいなのはを地面に叩き付けた。そして、絡みつかせていた触手を離す。
だが、最後の一本だけをなのはは掴み離さないでいた。
「なっ、離せ! 離せぇ!」
「まだ私の魔力は残ってる。さっきも言いましたよ。全部持って行けって、これが、私の全力全開だあああああぁぁぁぁぁ!」
なのはは叫び、更に魔力を放出させた。危険な方法だった。下手したら魔力を全て放出しきってしまい命を落とす危険すらあった。だが、その戦法は奇跡的にもイカデビルに効果的であった。
「ば、馬鹿なぁぁぁぁ! ワシの作った擬似ジュエルシードは完璧だった筈。なのに何故じゃ! 何故こんな小娘如きに遅れを取るのじゃ! ぐおぉぉぉぉぉ!」
叫びを上げ爆発する。その拍子にフェイトとアルフの二人も拘束から抜け出し自由になれた。自由になった二人は急ぎなのはの元へと駆けつけた。
相当魔力を消費してしまったのか、なのは自身は既に半分意識が飛んでいた状態だったが、辛うじて命はあった。
「なのは、なんでそんな無茶を!」
「えへへ…これしか思いつかなかったからつい…」
「全く、あんたは本当に無鉄砲な子だねぇ」
心配から安堵へと変わる三人。だが、
「おのれぇぇぇぇ! まだワシは死なんぞぉぉぉぉぉぉぉ!」
爆煙の中からボロボロになったイカデビルが出てきた。まだ生きていた。既に相当魔力を吸収されたフェイトとアルフ、それに魔力を放出しきったなのは。そしてエネルギーの大半を失ったライダー達では太刀打ちできる状態ではなかった。
「死ね、死ね死ね死ね死ねぇ! ライダーも小娘共も、皆纏めて殺してやる! 殺して殺して殺して殺してぇぇぇぇぇ!」
明らかに様子がおかしい。どうやら体内に組み込んだ擬似ジュエルシードが暴走したのだろう。最早かつての人格は無いに等しかった。
更に悪い事が起こった。イカデビルの背後の地面が突如割れ、其処から既に起動状態のジュエルシードが現れたのだ。
どうやら先ほどのなのはの魔力を得て起動してしまったようだ。最悪の場面であった。このままではジュエルシードは暴走し辺り一帯が吹き飛んでしまう。
だが、なのはにもフェイトにも既に封印するだけの魔力は残ってはいない。万事休すであった。
「一文字! こうなったらやるぞ!」
「おう、オチビちゃん達に負け
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