第23話 紅い稲妻!空飛ぶマジンガーZ
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い、甲児さんよぉ…遊びでやってんなら止めてくんなぁ。こちとら時間が無限にあるって訳じゃねぇんだからよぉ」
外で言ってる隼人の野次が痛かった。あれだけ自信満々な啖呵を切ってきたのにこれでは合わせる顔がない。こんな所でくじけてる場合じゃないのだ。
「なんのなんの、も一回だ!」
仕切りなおしにと自分に言い聞かせ、操縦桿を握り締めてまた元も画面に戻る。それはZの操縦席を元にしたシュミレーションだった。
シュミレーション内容はマジンガーZを飛ばす翼とのドッキングである。これが成功すればマジンガーZは空を飛べるのだ。
…しかし、
「あ!」
声を発し思わずハンドルを切った。またしてもタイミングがずれてしまったのだ。今度は遅かったのか翼とZが正面衝突してしまい二機が激しく爆発。
再び「訓練失敗」の文字が現れる結果となった。
外から聞こえてくるゲッターチームの野次が甲児の心を更に痛めつけた。かなり難しい。この訓練は物凄く難しい。甲児はそう思えていた。
今まで空を悠々と飛んでいる者達を見てきた為、案外簡単だとばかりに思っていたが、いざやってみるとこれが中々難しい。
実は、一度だけドッキングには成功したのだが、その後の操縦ミスで地面に激突してしまい機体を大破させているのだ。これでは成功とは呼べない。
「甲児君、一旦休憩しよう」
竜馬の声が聞こえてきた。時計を見ると既に3時間は続けていた事になる。確かに集中力が切れて当然だ。シュミレーションマシーンから降りた甲児は一息つく為に簡素な椅子の上に腰を下ろす。其処へゲッターチームの面々が集まってくる。
恐らく、野次を飛ばす為だろう。
「何やってんだよ甲児。そんなんじゃ一生マジンガーは空飛ばねぇぞぉ」
「わぁってるよ、んなこたぁよぉ!」
若干苛立ちながら甲児は答える。そんな事今更言われるまでもない事だ。これに成功しなければマジンガーは一生地べたを這い回るだけに終わってしまう。そんなのは嫌だ! 絶対にマジンガーを空へ飛ばしたい。
それは甲児の夢でもあるしこれからの戦いに必要な事だったのだ。
「うっし、休憩も取れたし今度こそ成功させてやるぜ!」
「待て、今やったところで結果は見えてる。時間の無駄だ」
「なにおう!」
いきなり隼人が止めてそんな事を言い出す者だから甲児もムッとなった。そして隼人をキツイ目で睨むものの隼人自身は全く動じてない。それどころか涼しい顔をして甲児を見ていた。
「良いか甲児、今のままシュミレーションを続けた所でお前さんはそれをシュミレーションと思って舐めて掛かる。それじゃ結果は同じだ。だったらいっその事実戦でやってみたらどうだ? その方が緊張感が増すだろう」
「おい、隼人!」
竜馬が止めようとし
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