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スーパーヒーロー戦記
第22話 もう一人の仮面ライダー
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内心ホッとするおやっさん。すると隼人は何食わぬ顔で本郷猛の隣に座る。

「俺が今興味をそそられてるのは、ずばりあんただよ」
「悪いが俺は君の期待に応えられるコメントは出来ないが」
「嫌、充分応えられるね。本郷猛……嫌、仮面ライダー!」

 ガシャン! 本郷が持っていたカップを握りつぶしてしまった。そして一文字から距離を開ける。その仕草を見てその場に居た皆も一文字に対して警戒をし始める。

「何で本郷が仮面ライダーだと知ってるんだ? まさかお前…」
「フッフッフッ、ばれちゃぁしょうがない…」

 ゆっくりと席を立つ一文字。そして皆の見える位置に陣取ると、突如両足を踏みしめて構えを取った。両手を斜め右上に構えそれをゆっくりと左上にスライドさせていく。
 左上に来た時点で両手を強く握り締めて肘を折る。

「変身!」

 隼人が叫んだ。その突如、一同が身構える。
 ……暫し時間が経った。が、一向に変化が見られない。誰もが固唾を呑んで見守る。

「ハッハッハッ、冗談ですよ冗談。俺は列記とした人間ですよ。最近巷を騒がせてる怪人じゃありませんって」

 大声で笑い手をヒラヒラさせながら隼人は言った。それを聞いた途端その場に居たなのは、フェイトは勿論おやっさんや滝までもが全員ずっこける。

「く、下らない冗談やってんじゃない! こっちは危うく心臓飛び出すかと思っちまったじゃないか!」
「そうカリカリしなさんなって。あんまり怒ってばっかいると血圧上がっちゃいますよ」
「年寄り扱いすんじゃねぇ!」

 本人は軽いジョークのつもりだったらしいが聞いていた殆どの者は笑えない。特になのはは以前怪人と戦った事があるだけに余計に性質が悪かった。

「び、ビックリしたなぁもう!」
「なのはも大変だねぇ」

 椅子の上でグッタリしてるなのはの肩に触れながらフェイトがそっと声を掛けた。怪人の怖さを知ってるが故にこの手の冗談は冗談では済ませられないのだ。
 スッと本郷が席を立つ。そして店から出ようとした。が、それを一文字が肩を掴んで止める。

「おいおい、まだインタビューしてないんだぜ。ちったぁ聞かせてくれないかねぇ?」
「一文字とか言ったな。命が惜しかったらこれ以上首を突っ込まん方が良い」
「ほぉう、そんじゃ俺の命の心配はしてても此処に居る子達の心配はしないってのかい?」

 後ろ指で隼人がなのはとフェイトを指差した。彼は一体何処まで知っているのか。もし彼がショッカーの事を少しでも知っていたら彼はショッカーに狙われてしまう。
 が、恐らくそれを言った所でこの男は聞き入れる気はなさそうだ。

「一文字、お前に分かるか? 人間の心を持ちながら人間でなくなると言う事の辛さが…」
「生憎、俺は人間なんでそんな悩みは抱
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