第21話 怪獣無法地帯
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起動させて大空へと飛んで行った。そしてまっすぐウルトラマンに攻撃を仕掛けているフェイトに向って飛び込んだ。
「待ってフェイトちゃん! この人は敵じゃないよ」
「え!」
突如現れたなのはを見てフェイトの思考が停止してしまった。暫しなのはを見る。そして目から大粒の涙を零れ落とす。
「フェ、フェイトちゃん?」
「なのは…なのはぁ!」
名前を叫び突然なのはに抱き付いた。一体何がどうしたのかなのはは訳が分からず困惑した表情でフェイトを見た。
「ど、どうしたのフェイトちゃん?」
「良かった、本当に良かった。なのはが生きててくれて…本当に良かった」
それを聞いてなのははハッとした。そうだった、あの時自分は時の庭園から落下してからフェイトと暫く会ってなかったのだ。当然フェイトは自分が虚数空間に落ちて命を落としたとばかりに思っていたのだろう。それがこうして生きていた。そう分かっただけでもフェイトは嬉しかったのだ。
「御免ね、フェイトちゃん。心配掛けちゃって」
「ううん、良かった…なのはが無事で本当に良かったよ」
未だになのはに抱きついて泣きじゃくるフェイト。そんなフェイトの頭をなのははそっと優しく撫でた。
その突如、多々良山が突然の噴火を起こした。何事かと皆の視線が火山に向けられる。その火山の溶岩の中に一際青く輝く物があった。
ジュエルシード。
今回の多々良島の異常気象や火山活動の主な原因は恐らくあのジュエルシードだ。そして、そのジュエルシードが溶岩を纏い倒れていたレッドキングに覆いかぶさった。
グニュグニュと溶岩が万遍なくレッドキングの全身をコーティングする。するとその姿はミルミル内に変貌していった。
全身の血管が溶岩の様に熱を帯びており、その両手はかつての10倍近く太く巨大になっていたのだ。
「そんな! 一体どうして?」
「ジュエルシードが溶岩を取り込んで怪獣に付着したんだ。それであの怪獣のデータを元に更に凶悪な怪獣に改良したんだよ」
フェイトが説明する。更に凶暴になったレッドキングが二本の巨大な豪腕を振るう。ウルトラマンは咄嗟に両手をクロスしてガードしたが、そのガードごとウルトラマンの体を後方へと吹き飛ばしてしまった。
凄まじいパワーだった。まともに食らえば危ない。
そう判断したウルトラマンは腕を十字に組み構える。
スペシウム光線。
白銀の光線がレッドキング目掛けて飛んで行った。しかし、その光線もレッドキングの巨大な二本の豪腕の前に掻き消されてしまった。
「スペシウム光線が…効かない!」
「あの怪獣、前のより遥かに強くなってる!」
なのはとフェイトは更にパワーアップしたレッドキングを見て戦慄を覚えた。さしものウルトラマンも苦戦を強いられてい
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