第21話 怪獣無法地帯
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つけられた。
火花が舞い上がり驚いたレッドキングは思わず岩を落としてしまった。その隙に珍獣の近くに例の女の子が舞い降りてきたのだ。
「大丈夫? 此処は私に任せて君は早く逃げて!」
女の子の言葉に珍獣は不安そうな眼差しを浮かべる。そんな珍獣の頭をそっとフェイトは撫でた。
「お願い。私は大丈夫だから、あの人の元へ行って」
珍獣は頷き、そのまま調査員の下へと走り去っていった。珍獣が走り去ったのを確認して女の子こと、フェイト・テスタロッサはレッドキングを見上げた。
「大きい…でも、なのはだってあんなに大きな怪獣と戦ってきたんだ。私も頑張らないと!」
決意を胸にフェイトはレッドキングに闘いを挑みだした。
***
レッドキングが出現するよりも前に、なのはとハヤタの二人は火山帯付近を捜索していた。あたり一面に硫黄の不快な匂いが充満している。幸い人体に影響がある程ではないので安心だったが、それでも長い時間此処には居たくない。
「ハヤタさん、此処に居ると少し気持ち悪くなりますね」
「硫黄のせいだろう。もう少し此処を調査して何も無かったら一旦宿舎に戻るとしよう」
それから二人はもう暫く調査を続けはした。が、結果として調査員達の痕跡は見つけられずであった。これ以上の捜索は人体に影響を及ぼす危険性もある、まして火山帯の近くだ。何時噴火するのか分からない。
「仕方ない。一旦戻ろう」
「そうですね」
なのはもハヤタの意見に賛成であった。もうこれ以上硫黄の臭い匂いを嗅いで居たくない。一刻も早く此処を抜け出したかった。その時、激しい振動と共にレッドキングの姿が現れた。
「あの時の怪獣!」
「いかん、あそこにはダンと本郷達が居る!」
「ハヤタさん、私は良いですから行って下さい!」
「分かった。その間君は安全な場所に待機してるんだ!」
「はい!」
なのはは強く頷いた。そして、ハヤタは懐からベータカプセルを取り出し天に掲げてボタンを押した。
眩いフラッシュが焚かれ、ハヤタの姿は白銀の皮膚を持つ宇宙人ウルトラマンへと変貌した。
ウルトラマンは空高く飛翔し、レッドキングの居る場所へと飛んで行った。残ったのはなのはのみであった。
「今の内に宿舎に戻らないと!」
来た道を戻り、例の宿舎へと戻ろうとしたその時、目の前の岩陰から突如一匹の猛獣が姿を現した。その猛獣が口に何かを咥えている。まさか、調査員の体の一部では?
なのはの脳裏に戦慄が走った。今此処には自分しかいない。となればこの猛獣の対処は自分でしなければならないのだ。そう思いながらもウ一度その猛獣の口に咥えられている物を見た。それはどうやら調査員の体の一部ではなく、果物の一種でも
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