第20話 スーパーロボット対決!マジンガーZ対キングジョー
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キングジョーもまた激しい水しぶきをあげる。数万トンの巨体を誇るキングジョーのダイブをまともに食らえば例えZが無事でも中の甲児がもたない。
モニター越しに皆が緊張する。海面ではキングジョーがダイブした際に起こった激しいみずしぶきが今だに起こっている。やがて、キングジョーがゆっくりと海面から姿を現した。Zの姿はない。まさかやられたのか?
だが、その直後、キングジョーの背後からZが現れる。振り返った時には既に遅く、硬く握りこまれたZの鉄拳がまたしてもキングジョーの連結部に叩き込まれる。
バキッ金属が砕ける音がした。先ほどの連結部に亀裂が走り出したのだ。
あそこだ! あそこに叩き込めば勝てる!
甲児は確信した。後は叩き込むだけだ。バッとZの巨体が海面から港の大地に降り立つ。それを追ってキングジョーがゆっくりと海面を走る。
「今だ! これでも食らえ!」
Zの黄色い角から青白い光線が放たれた。その光線はキングジョーではなく、キングジョーの足元に向かい放たれた。すると、その海面が瞬く間に氷付けになってしまったのだ。
冷凍ビームだ。氷点下数百度の冷凍光線が海面を凍らせ、同時にキングジョーの両足を凍らせてしまった。両足の自由が効かず二進も三進も行かない状態に追い込まれたキングジョーが空しく上半身を動かす。
分離しようにも連結部に亀裂が入ってしまい出来ない。絶好のチャンスだった。
「今しかない! 行くぞ!」
Zは構えた。両足を大地に押し当て、仁王立ちで立ち、そして右腕を回転させたのだ。その回転速度が徐々に速くなっていく。どんどん…どんどん…
「もっと、もっとだ! あの装甲を完全に破るには相当の力が要る…この一発に俺とマジンガーZの全てを賭ける」
Zの腕の回転が更にスピードを増していった。轟音を上げて巨大な竜巻が起こっていると錯覚される程の音がZの回転する腕から発せられている。
バキバキ! キングジョーの足元の氷が砕けだした。何時までも凍ってはいない。もう間もなくキングジョーは自由になる。
だが、それよりも早くZの豪腕が唸りを上げた。
「これでトドメだ! 大車輪ロケットパァァァンチ!!!」
高速で回転する腕が激しい唸りを上げて真っ直ぐにキングジョー目掛けて飛んで行った。その一撃はキングジョーの亀裂の入った胸部連結部に叩き込まれた。メキメキと音を立ててキングジョーの装甲がひしゃげ、胴体を貫き背中を貫通した。
貫通した腕は弧を描き、やがてZの腕に戻ってきた。普段のロケットパンチよりも戻って来るのに時間が掛かった。それが今回の武器の威力を物語ってもいた。
胴体に巨大な風穴の開いたキングジョーはそのまま静かに神戸港の海の中に沈んだ。それから間もなく、激しい爆発が起こった。
「勝
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