第19話 悪質宇宙人
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の通路を行けば外に出られる。そして今町で暴れているウルトラマンに闘いを挑みに行ける。
だが、其処でハヤタはハッとした。なのははどうする?
「彼女も逃がしてくれるのか?」
【それは出来ない。彼女からはまだ答えを聞いてないのでね】
ハヤタの願いはアッサリと否定された。それを聞いたハヤタは動けなかった。外の偽のウルトラマンは放ってはおけない。だが、なのはを敵の下に置いておくことも出来ない。辛い選択を迫られた。
そんな時、なのはがそっとハヤタの服の裾を掴んだ。
「ハヤタさん、行って下さい。私なら大丈夫です」
「なのはちゃん…」
彼女の覚悟は相当な物だった。今の自分が置かれている状況より外の身を案じているのだ。普通ではこんな事を言える筈がない。
「分かった。必ず迎えに行く。それまで待っててくれ」
「うん!」
ハヤタの言葉になのはは強く頷く。それからハヤタは視線をなのはからメフィラス星人に移す。
「メフィラス、僕は戦いを選ぶ。だが、もし彼女に傷一つでも付けた時は…その時は僕と彼が命がけで君に挑む」
【肝に銘じておこう。早く行きたまえ】
ハヤタは頷き、一人部屋を後にした。残ったのはなのはとメフィラス星人だけだ。
【さて、また二人だけになったねぇ…では答えを聞かせて貰おう】
「答えは変わりません。地球は私達人類の物です。貴方が地球を思っている事は理解しました。でも、それでも貴方に地球は渡せません」
なのはの答えは依然として変わらなかった。地球は渡さない。それだけであった。
だが、それを聞かされてもメフィラスが別に怒るような素振りは見せなかった。寧ろ納得したかの様に頷いていた。
【成る程、君は地球の未来より友を選んだ…と、言う事なのだね?】
「いいえ、違います」
【なに?】
「私はまだ子供です。ですから難しい事は分かりません。だから、私は地球の未来と友達、その両方を選んだんです」
【……】
メフィラスは黙った。流石にそんな答えは予想していなかったのだ。正しく度肝を抜かれた想いであった。
【全く、君には驚かされたよ。まさか両方を選ぶとは…だが、そんな事が出来ると本気で思っているのかい?】
「はい、出来ます! 私はそう思ってますから」
【大層な自信だ。その言葉を他の者が言った所でハッタリだと思えるが、君が言うと何故か本当に思えてしまう】
そうメフィラスが言った。その直後、モニターの奥ではもう一人のウルトラマンが姿を現せた。
***
現場では騒然としていた。突然ウルトラマンが二人現れたのだから。それにはアースラ隊も困惑していた。
「ど、どうなってんだ? ウルトラマンが二人居る?」
甲児は困惑
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