第19話 悪質宇宙人
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秘密にしていたのだ。知れば仲間が危険に晒される事になる。その為に今の今まで秘密にしていたのだ。それが、今誰かに知られてしまった。
メフィラスが合図を送ると二人の間に誰かが現れた。それはなのはであった。彼女がハヤタとメフィラスの前に現れたのだ。
「な、なのはちゃん…」
「ハヤタさん…」
互いに気不味い空気になった。知ってはいけない事を知ってしまった。その事に対する申し訳なさがなのはの中にあったのだ。
また、それはハヤタも同じであった。誰にも何も言わずずっと秘密にし続けていた事。互いに後ろめたさがあったのか互いに視線を合わせ辛くなった。
そんな時、円盤全体にけたたましい警報が鳴り響いた。それになのはとハヤタは勿論、メフィラス星人ですら驚いていた。
【一体何事だ?】
折角の場面を邪魔されたかの様な面持ちでメフィラス星人はコンソールを操作する。目の前に巨大なモニターが映りだし、其処に映ったのはウルトラマンが町を破壊する光景があった。
「ウ、ウルトラマンが!? でも、何で?」
なのはは仕切りに映像の向こうに居るウルトラマンとハヤタを交互に見ていた。ウルトラマンの正体がハヤタだと言う事は先ほど知った筈だ。では、今目の前のモニターの奥で暴れているウルトラマンは一体何者なのか?
【フッ、ザラブ星人らしい狡猾な戦法だな。今や地球の英雄的存在であるウルトラマンになりすまして暴れまわるとは】
驚くなのはとハヤタの横でメフィラス星人がせせら笑っていた。彼は目の前に居るウルトラマンを知っているようだ。
【やれやれ、無粋な輩が現れたようだな。どうするかね? ウルトラマン。君としてはあんな不届きな偽者を放ってはおけないのではないかね?】
メフィラス星人が意地の悪そうな笑みを浮かべながらハヤタ隊員を見る。本来なら今すぐにでも現場に行って偽のウルトラマンを倒したい。だが、此処はメフィラス星人の円盤内である。
妙な動きをすれば何かされるのは目に見えていた。
【行きたければ行くが良い】
「何!?」
【この奥の通路を行けば外に出られる。すぐに行って懲らしめて来たまえ】
「何故、わざわざ逃がそうとする?」
ハヤタは疑問に感じた。彼からして見れば折角捕らえた敵をわざわざ逃がす行為に他ならない。普通なら考えられない事でもあった。それに対してメフィラス星人の答えは明白であった。
【簡単な事だよ。彼がこのまま暴れ続けていたらあの青く美しい星が荒れ果てた星になってしまう。私としてはそれは我慢出来ないのだよ】
「要するに君が侵略する地球を守れと言いたいのか?」
【好きに取りたまえ。それよりどうするんだい? このまま地球が滅ぼされるのを黙ってみてるつもりかい?】
ハヤタは答えなかった。今あ
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