第19話 悪質宇宙人
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。牢獄に近い場所なのだから。
そして、そんな部屋の中になのはは居た。彼女は悩んでいた。地球と友達。そのどちらかを選べと言われて返答に困っていたのだ。
そんな時、目の前にあったテレビが勝手に映りだした。映ったのは先ほど自分が居た部屋の映像だ。其処にはあのメフィラス星人も居る。それだけなら大して気にもならなかった。だが、その後メフィラスの前に現れた人物を見てなのはは映像に釘付けになった。
「ハヤタさん!」
其処に居たのは紛れもなくハヤタであった。先ほど一緒に国際平和連合の合同演習を見ていたハヤタが今メフィラス星人の前に立っていた。
すぐに助けなければ―――
今のハヤタにあの異星人に対抗する手段がない。あのままではハヤタが殺されてしまう。焦りだすなのは。だが、その直後異星人とハヤタが話しを始めた。そして、そのメフィラス星人の口から驚きの言葉が放たれた。
【君は理想論過ぎるのだよ。物事はもっと現実を見なければ駄目だ。ハヤタ隊員……嫌、ウルトラマン】
一瞬頭の中が空白になった。その後、冷静になった頭で再び先ほどの言葉を繰り返した。何度繰り返しても結果は同じだった。メフィラス星人の言った言葉はそれ程までに衝撃的であったのだ。あのハヤタ隊員がウルトラマンだったなんて。
衝撃の想いにかられる中、モニターの中で二人の会話は続いた。
「僕が理想論を言っているとでも?」
【その通りだよウルトラマン。人間の歴史を振り返ってみたまえ。愚かな歴史の繰り返しではないか。そしてその度に地球を傷つけてきた。何とも嘆かわしいと思わないかね?】
「確かにその通りだ。だが、人間の過去ばかり見てて結論づけるとは君にしてはいささか軽率過ぎるのではないか?」
ハヤタの言葉にメフィラスが若干揺らいだ。ハヤタの言い分も確かに正しいからだ。幾ら過去の人間の行いが愚かだったからと言って未来の人類が同じ過ちを繰り返すかどうかは分からない。従って彼の言い分は軽率な言い方だとハヤタは言える。
【だが、同じ過ちが起こってからでは間に合わないのだよ。私はあの美しい地球が死の星になってしまうのを黙って見ている訳にはいかないのだ。私ならこの星を美しいままに出来る】
「地球は人類の物だ。僕や君達が手前勝手にして良い物じゃない」
【君も彼女と同じ事を言う。だが、その人類がかつて犯してきた過ちは拭いきれない代物だ。そして、人間が居る限りその過ちは繰り返される。私の言い分も間違いではないのではないかな?】
「だからと言って、侵略を許すつもりはない! この地球には僕の他にも多くの仲間が居る。彼等が侵略者を許す筈がない!」
【では、その仲間に君の真実を知られたとしたら?】
その言葉を聞いた時、今度はハヤタが青ざめた。ウルトラマンである事は
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